WordCamp Tokyo 2018 の2日間参加レポと、アクセス解析をテーマにした登壇内容のひとり反省会

はい、ごめんください。新潟県内では一番 WordPress が好き!(自称)なコスギです。

2018年9月14日・15日にベルサール新宿グランドにて、WordCamp Tokyo 2018 が開催されました。WordCamp は WordPress のお祭りです。何回かスタッフとして参加していたのですが、今回は登壇の機会をいただいたので、1ヶ月前くらいからスライドを準備して参加してきました。

今回は1日目がコントリビューターデイ、2日目がセッションデイ、しかも懇親会が別会場ということで、どうなるのかなーと思っていたのですが、結果的にとても楽しめたので良かったです。そんなわけで、感想をつらつらと。

プラグインに貢献してきた1日目昼のコントリビューターデイ

βテストプラグイン

コントリビューターデイとは、貢献の日。つまり「WordPress を使う人がちょっと便利になることしようよ!」という一日です。プログラムだけでなく、デザインからも貢献できるし、コミュニティのことを考えるのも貢献ですし、ブログを書いて情報を届けるのも貢献です。

今回はどうしようかなあと迷ったけれど、プラグイン班に参加。当初は functions.php の内容をプラグイン化する方法を知りたいなあと思っていましたが、同じプラグインチームで2年ぶりくらいの方にお会いして、クラス化に向き合えばなんとかなるとわかって、これはあとでがんばろうと決断。

そうこうしているうちに、めがねさんからコアコミッターになれるかもしれないベータプラグインの事やコツを教えてもらいました。裏技的なものだけどと前置きがありつつも、WordPress への貢献にはこういうドヤれる感が大事だと思っているので、興味深くベータテスト版のプラグインを見つつ、コレ良いかも!と思ったものをローカル環境でインストールして確認。

目の前に Gutenberg があるのですが、それはきっと他のみんながやるだろうと思っていたので、最近よく使うようになったカスタマイザーの変更を管理できるプラグイン Customize Snapshots を試してみることに。

今のカスタマイザーは変更するとすぐ公開するしかないのですが、チェンジセットという塊でバージョン管理をできるものなんです。すごいなーと思いながらポチポチやっていたら、未翻訳がチラチラと……

……翻訳したい!!(;゚∀゚)=3 ←※英語喋れない人

ということで、途中からプラグインやテーマの翻訳チームへ移動。Customize Snapshots には58個の未翻訳箇所があったので、Glotpress(という機能)によって飛躍的に翻訳しやすくなった環境でポチポチ入れていきます。

参考:GlotPressでの翻訳をテーマ・プラグインに反映させるには – モンキーレンチ

メンターの naoko さんに説明されてやっとその凄さがわかった mayo さんの強制翻訳アップデートプラグイン Force Update Transrations を使い、ローカルに適用してみることに。通常、翻訳は承認されないと確認できないのですが、このプラグインを使うと、俺訳が適切かどうかを確認できるのです!

ただ、stable(安定版)を先に翻訳しており、development(開発版)に翻訳を適用していなかったことで起きた不具合報告をすることになりましたが、それも含めてコントリビュートできた日となりました。こういうのいいなあ。

来年、委員長として WordCamp Niigata 2019 を画策している身としてはコミュニティチームも気になっていたのですが、副実行委員長の杉山君が参加して成果を残してくれたので良かったです。ありがとう!

ツッコマレビリTが大活躍した1日目夜のスピーカーディナー

自分でつくった無地のTシャツを着ていったのですが、たくさんの方に声をかけていただいたので満足です(笑)

そもそも、このTシャツコミュニケーションは今回の副実行委員長であるアクっちゃんの大阪LTにうずうずして、「コンテンツにはツッコまれビリティが大事!」という信条を表すべく、Tシャツのデザインをつくりはじめたものです。

参考:mekemoke のオリジナルアイテム ∞ SUZURI(スズリ)

中でも「静かな湖畔で静かなゴハン」は子どもたちが考えて私がツボったことから、ごはんのイラストを娘9歳に描いてもらってつくりました。Adobe Capture はいいぞ。

しかし自撮りをしないので写真がない……っ!!一緒にカメラに収めていただいた方、ぜひ送ってください……

ちなみに私がいつもかぶっているわぷー帽子はハンドメイド作家の方につくってもらったものですが、「気になってたんです!」という方はかなり多いので、かぶってみたい方はどんどん声かけてくださいねー(/・ω・)/

そうそう、スピーカーディナーの話。

スピーカーはそれぞれのスライドチェックが必要なので、専用のグループに提出するのですが、その際、他の方のスライドも見ることができるのです。これってめちゃくちゃウレシイ話なので、役得役得♪とか思いながら、提出されたセッションスライドには全部目を通してました(笑)

ディナーでは会いたかった人にたくさん会えたので、もうこの時点で WordCamp Tokyo 2018 のほとんどを満喫しきっていたのはここだけの話です。

一番のハイライトは、同じ市に住んでいるのに会ったことのない(数年前に新潟市で会ったことあるかもしれない……けどほぼ初見の)wokamoto さんが隣だったこと。本当にビールがお好きなんだなー……と、しみじみしました。

つまみ食いしまくった2日目昼のセッションデイ

2日目本番、セッションデイ。

ここ数年はスタッフとして参加していたので、今回はゆっくりセッションを見るつもりが、なんとなくそわそわして落ち着かず。スライドは事前にチェックしていたので、「あ、あのスライドだ」と思いながらつまみ食いしまくっていました。広報班のスタッフとして動いていた時と大して変わってないんじゃないかな。

ただもう、振り返ってみれば想定以上にそわそわウロウロしていたので、なんだかんだ言って緊張しまくっていたようです。あとでゆっくり動画を見ることにするとして……私のセッションに関しては、ひとり反省会として後述します。

写真ありがとうございます!!

娘ちゃんと一緒に参加した2日目夜の懇親会

やりきった感がありつつも、まだそわそわが抜けなくて控室でまったりしていたら、今回一番お世話になった某氏の娘ちゃんが「ねえねえ、渋谷行く?」って聞いてきたのをきっかけに、カーチャンスイッチがオン。あまりにカワイイのでわぷー帽子をかぶせてみたら本人も気に入ったようで、今回の集合写真でわぷーをかぶっているのは私ではありませんw

正直、大音量の場所が得意ではないので懇親会に行くのをためらっていたのですが、「おねえさんと一緒に行く!」と彼女が言うので、「おねえさんなんて言われるの何年ぶりだwww」とか「娘と同い年なのに行動力スゴー!」とか「保護者決定www」とか「そうか、よその小学三年生ってこんな感じなんだな、思ったよりうちも変わらないな」とか心の中でツッコミを入れつつ、某氏と一緒におててつないでお話しながら会場まで行ったわけですよ。

しばらく一緒にウロウロしていたものの、そのうち大丈夫だなと判断して私も楽しんでいたのですが、何も食べていなかったことを心配して探しに行くと、ノリノリで踊りまくっている娘ちゃんが(笑)

彼女のおかげで懇親会に参加できたようなものなので、子どもの力はスゴイなあと改めて思った次第です。

海外の方ともっともっと絡みたかったので、英語を話せたらきっと楽しかったんだろうなあ(決意)

担当セッションひとり反省会

RoomEF
登壇前にだだっ広い部屋を見て戦慄するなど

さて、今回のセッションのテーマは「アクセス解析」なんですが、「目的のない解析は意味がない」「だから、もっと根本的なところを考えてみて」ということをお伝えしたセッションでした。

5回くらいボツったスライドの話

最初に作ったプレゼンはこの気持ちが強すぎて戦略の話で終わってしまい、解析の話を入れないとアカンということで、ボツ。次に解析の指標の説明などを入れたら Google アナリティクスの使い方になってしまい、違う、そうじゃないと、ボツ。

全然まとまらないので、普段自分が使っているコンセプトダイアグラムでゴールとスタートを決めるところからやり直しました。スタートは「アクセス解析をやってみたい、でもどうしたらいいのかわからない」という葛藤。ゴールは「目的に目を向けてみようか」というチャレンジ。

そのために、WordCamp のサイトを解析してみよう!みたいなことも考えてしばらく作ってみたのですが、WordCamp のサイトのコンバージョンを勝手に設定するのもどうかと思ったし、 WordCamp のサイトは Google アナリティクスを入れられない(と聞いたことがあって、今はどうかわからなかった)ため、せっかく考えても「わかった気になってしまう」のは意図するところではないなあと考え、ボツ。

事例を出して説明すればわかりやすいだろう!ということで、私の所属するウェブ解析士協会のサイトで途中まで作ってみたのですが、どうにもこうにも講座の内容みたいになってしまったり、協会の宣伝のようになってしまったり、WordPress を使っているとは言え WordPress 感がどんどん薄れていくので、ボツ。

結果的に、プリンを嫌いな人はそんなにいないだろうという想定で、プリンを売るという目的でスライドの内容を作り変え、戦略 → 仮説 → 施策 → 集計 → 解析 という流れを把握するためのセッションを進めるに至ります。冗長なページを削ぎ落としてできたのがこちらのスライド。

次はこうしようという話

予想外だったのが、「コンバージョン」を知らない人がほとんどいなかったこと。ちらっと聞いた感じでは、知ってはいるけど設定していないという方が少なくなかったので、そこを深めても良かったのかもしれないなあとは思いました。

アクセス解析の仕方が知りたかったのに……と、残念に思う方もいらっしゃるかもしれないというのは、想定していました。ですが、解析は絶対解よりも納得解を探すことのほうが大切です。そこで簡単なシナリオを考えるところから、解析への向き合い方に一石を投じるようなものにしたいと考えていました。それによって生じた波紋が消えるのも広がるのも、その人次第。ただ、WordCamp は人生を変える何かがあるので、そのきっかけになったらいいなあ。

もし今の WordCamp サイトに解析を仕込めるなら、新潟のサイトを思う存分使い倒して、その結果をお伝えできたらとは思っています。今回のセッションの反応を総合すると、きっと、これが一番 WordCamp の解析セッションにふさわしいだろうと。

あとは具体的にどう進めるのかを、あらかじめセッション情報に明記しておくこと。WordCamp は WordPress に興味があるという前提があって、かつ、解析に興味があるという2つの共通事項があるのだから、近くの人と話ができればその後にもつながるんじゃないかと思っていたものの……普段接しているコミュニティの方々がフレンドリーなのであって、一般的な日本人のシャイっぷりを忘れてた/(^o^)\ いやもう、過ぎたことはしょうがない。次に活かそう。6年生の息子も「次は気をつける!」って言ってた。

ブロガーさんやアフィリエイターさんに学ぶといいよという話

アクセス解析、とくに集客の部分を知りたいのなら、ブロガーさんやアフィリエイターさんに学ぶのが一番です。私は話を聞いているだけで自分ではやったことがありませんし、いやいや無理だわ……というのがホンネですが、彼らは自分の好きな分野で、主にひとりで解析サイクルを回しているので、参考になる部分は多いでしょう。

ただ、同じように真似をしようとしても、一朝一夕でできるものではありません。地道な根性がすごいなあと、いつも思います。WordPress にしろ、SEO にしろ、解析にしろ、「これをやればOK!!」というものはありません。そんな絶対解を探しているくらいなら、Fail fast, fail often, fail smart で仮説と検証を繰り返したほうが効率的です。

なぜそんなに繰り返せるのかと言うと、中には数字が上がっていくのを見るのが好き……フフフという奇特な方もいらっしゃるかもしれませんが、大抵の場合、好きな分野で試行錯誤していることが楽しいからでしょう。

そうすると、「アクセス解析ってそんなに得意じゃないんですけど……」と言いつつ、ある程度見るべき指標(CVR以外にもページビュー数、直帰率、リピート率、ページへの新規ユーザー数など)を見つけていることが多いようです。

手段が目的になって何が悪いの?という話

そもそも、WordPress って目的ではなく手段なんですが、WordCamp は WordPress を扱うことを目的として来ている方が多いんですよね。WordPress が好き!ってそういうことだと思いますし、私も同じです。WordPress が大好きなので、WordPress に触れている時間が大好きです。

だからこそ、「解析は未来を判断する手段であって、過去を確認するのが目的ではない」ことをお伝えしたかったんです。

そもそも私は独学から始めた制作畑の人間で、かつ、制作しかできなかった過去があります。さまざまな提案を繰り返しては、壁にぶち当たりまくっていました。「売る」ということがわかっていなかったので、制作は手段でしかないことに向き合わないまま、「ウェブの可能性を試していけば、いつか必ず拓けるはず」みたいなことを思っていました。

やったことに対して一喜一憂していたのですが、季節変動の影響が大きかっただけで、今考えれば非効率以外の何物でもありません。だからこそ、数字の分析から入る解析の仕方にはどうしても頭の中で警鐘が鳴ってしまいます。ウウウゥ〜って。柳沢シンゴちゃんかって。

そんな過去を抱えているので、解析に興味を持ったのなら、まずはクライアントさんとビジネスフローや戦略を共有したほうが良いと、老婆心ながらに思ってしまうのです。

解析の本質は、コミュニケーションです。時折、IT土方がツライという話を耳にするのですが、それって同じ目線に立てていないからですよね。解析をきっかけに目的を共有して、クライアントさんと同じ目線で、同じ方向を見て、一緒に進んで行けたら最高じゃないですか。

理想論かもしれませんが、私の推している「コンセプトダイアグラム」というコミュニケーション戦略メソッドはそれを実現してくれるものです。アクセス解析をしたいけど数字が苦手という方は、コミュニケーション戦略から見るべき数字を導き出せばいいんです。が、まとまった資料がないので来年には書籍化……できたらいいな……。

質疑応答

ショウコさんがひとりごちていたので、回答共有しまっす(/・ω・)/ 聞きたいことが見つかったー!という方がいらっしゃったら、ぜひ @mekemoke にメンションください。

数字を眺めること自体が苦手な場合は?

数字から入る必要はありません。ユーザーの行動を仮定して、その検証から行えば良いです。それでも数字を見ることになるのがツラければ、ヒートマップツールの導入をオススメします。

特に、ひとつのページだけで動いて他のページに遷移しないようなランディングページの場合、「なぜここがクリックされているのか/いないのか」をクリックヒートマップで探ったり、「なぜここが読まれているのか/いないのか」をアテンションヒートマップで探ったりすることも可能です。

ちょっと画面は割愛しますが、ヒートマップツールだけで回遊を改善した事例があります。

サイト内検索 のプレースホルダー(入力欄に書いてある薄い文字)にサンプルキーワードを入れておいたのですが、ヒートマップツールで検証したところ、そのキーワードがクリックされていたのがわかったんですよね。入力欄でしかないため、遷移しないにも関わらず。そこで、よくクリックされていたサンプルキーワードを元に、サイト内検索の入力欄の下にテキストリンクを設置したところ、そのリンクをクリックされるようになりました。

これくらいのことなら、数字を見なくてもユーザーの声を聴くことができますよー(/・ω・)/

身内のアクセス排除ってどうするの?

特定の Cookie を発行するページを別途作って、関係者にそのページにアクセスしてもらい、その Cookie 情報を持っているアクセスをツール側で排除するという方法があります。スマホのようにキャリア接続していても、Cookie さえ有効になっていれば、排除できます。

ちょっと複雑なので、書きました。
参考:Google アナリティクスの window[‘ga-disable-UA-XXXXX-Y’] で関係者を排除する3ステップ

あと、WordPress の場合は is_user_logged_in() で関係者を判別して、ログインしている人には解析用のトラッキングコードを表示させないという手もありますね。

・・・

まとめると、WordCamp は楽しいだけじゃなくて、仲間に再会できるし新しい仲間も増えるし自分の振り返りにもなるし周りにも貢献できるから、みんなまた行こうずって話でした(/・ω・)/