はい、ごめんください。小川卓さんの新刊でドラクエ休暇ボケ解消中の小杉です。序章おもしろすぎる。
久方ぶりに Google アナリティクス関連のご質問をいただいて回答したのですが、確かに盲点かもしれないので、ブログでもご紹介いたします。
どこからアクセスされたかは、だいたいわかる
そもそも、自分のホームページにどうやってアクセスしたのかは、Google アナリティクスの「集客」→ すべてのトラフィック → チャネル を選んだページからだいたいわかります。
もう少し深く分析すると集客力の高いページがわかりますので、そこから改善できるといいですね。
- 検索からたくさん来ているのはこのページだから、ここから他のページに動線をつくろう。
- このページは Facebook からかな。いいね数も多かったから、タイトルを改善して検索流入も狙おう。
- このページは、外部のあのブログからのアクセスが多いな。似たようなネタがあるから、それも記事にしよう。
- このページは、お気に入りからのアクセスが多そうだな。情報が古くなっているから、更新しておこう。
といった具合に。
ただ、今回の質問は「いくつかの記事から特定の記事にリンクを集めているんだけど、どの記事からの流入が多いんだろう?」というもの。
つまり、「集客」ではなく「回遊」の分析です。コスギス的には「育客」のステージ。タイトルにもあるとおり、内部リンクが意図したようにクリックされているかの行動調査です。
自分のサイト内で、どのページからアクセスがあるのかを調べる
特定のページへのアクセスのうち、外部流入ではなく、内部のどのページからの流入が多いのかを調べるためには「ナビゲーション サマリー」を確認します。
まず、「行動」→ サイトコンテンツ → すべてのページ を確認しましょう。
ページの一覧から、調査対象ページを探してクリックします。目的のページがわかりにくければ、プライマリ ディメンションを「ページ タイトル」にすると、(適切なタイトルを設定してあれば)日本語で表記されるのでわかりやすくなります。
次に、画面の上部の「エクスプローラ」の右にある「ナビゲーション サマリー」をクリックします。
すると、調査対象ページを中心とした、前後の状況がわかります。
ご質問いただいた内容は「どのページから来ているのか」のみでしたが、調査対象のページを見たあとに「どのページに移動したのか、もしくは外部に去っていったのか」もわかります。
超簡単に分析してみた。
上記のデータは、調査対象をトップページとしています。3分の1が内部からのアクセスで、運営者についてのページから来ている割合が高いですね。トップをブログの記事一覧にしているので、私のことを知った上で、他に役立つ情報はないかと探しているのかもしれません。
とはいえ、トップページを見た半分以上は外部に去っており、運営者についてのページへの遷移が多いため、トップページに関しての分析は以下のようになります。
「コスギス」などのブランドワードで検索(先に私のことをある程度知っている人)→ 小杉聖ってどんな人?と思って運営者をチェック → どんな記事書いてるのかなとトップページをチェック → 記事を読むか、まあいいや と立ち去る
という行動の仮説が立ちます。
ここから改善をするのであれば、運営者についてのページに Facebook ページへの「いいね!」を促すような仕組みを入れることで、興味を持ってくれた人とつながれるのではないかという提案ができます。
ただ、すでに Facebook ページのファンになっていて、最近更新されていないのでサイトを見に来たということも考えられるので、他のデータも見てみないことには、改善施策の優先度は低いと判断できます。
とまあ、問題発見のためにデータを見る時には訪問者の心理と行動の仮説を立てて、改善のインパクトがどれだけあるのかを考えられるといいですよね。
集客したあとの行動も想定しよう
ホームページのよくある悩みごとのひとつに「集客」があり、それは間違いなくクリアすべき課題なのですが、来てくれたあとの行動を想定して、訪問者をお客様に育てるための動線をつくっておかないと、穴の空いたザルと同じです。
特に広告を使って集客をした場合には、アクセスは増えたものの顧客にならず、広告費がかかって終わり、ということも少なくありません。
一般的に、ブログは1ページだけ見て満足して帰る(=直帰率が高い)と言われますが、新規顧客を見込むためのホームページの場合には、自分たちのことを知ってもらうことが大切です。そのためには、1ページだけ見て帰してしまうよりも、見てほしいページにエスコートできればいいですね。
そのような育客動線をつくっておき、それが機能しているかどうかを「ナビゲーション サマリー」で確認しましょう。
ページ内の行動分析には、ヒートマップツールが便利。
Google アナリティクスなどの一般的なアクセス解析ツールは、ページの遷移による行動の分析はしやすいですが、そのページでどのような行動をしたのかの分析はしにくいです。
たとえば、
- どれだけスクロールしたのか
- じっくり読まれたのか、さらっと読まれただけなのか
- どこをクリックしたのか
- (問い合わせフォームの)どの欄まで入力したのか
などですね。
これらは、ヒートマップツールなどを使うことで、直感的にわかりやすくなります。数字は「見て」「読んで」「意味を理解して」「比較して」「わかる」という思考能力を使うのに対し、画像なら「見て」「わかる」なので、短期的な説得力がずば抜けています。
ただし大抵のツールは有料で、安くても月額1万円以上かかるため、費用対効果を見て導入することをオススメします。集客が安定してきた段階で検討してみてください。
こういう疑問が全部解決できる本
ちなみに、ご質問をいただいた方は「説明しているサイトが見つからない」と嘆いていらっしゃったようですが、このあたりも以下の小川卓さんの本の213ページにしっかり掲載されています。Google アナリティクスを入れてみたものの、どこを見たらいいのかよくわからないという方は、ものすごくオススメですのでぜひ!
ついでに(?)、まわりにオススメしまくっている楽天大学学長の本も一緒にどうぞ。なんでこの本が出版された時に読まなかったのか悔やまれるくらい、何度も読みたい本。こちらは Kindle でもいいですし、中古でも。