target="_blank" って、どうなの?SEOとか使い勝手とかアクセス解析的に考えてみた

リンクは鎖をつないでいくイメージです。はい、ごめんください。
利益・感動主義のウェブコンサルタント、小杉です。

「小杉さん、target=”_blank” って、今どうなんでしょう?」と、ホームページ制作の小ネタを振られ、真面目に考えてみたら面白かったので、書き連ねてみました。

使ってる? target=”_blank”

ちょっとだけ技術的な話になるので、よくわからないという方は少し読み飛ばしてください。

「ページA」から「ページB」に移動させたい(=リンクさせたい)場合、「ページB」を同じ画面で開くか、別のウインドウで開くかを設定することができます。target=”_blank” を使うと、別のウインドウで開くことができます。(同じ画面で開く “_self” が target 属性の初期値で、適当な名前をつけても動作しますが割愛)

一時期、W3Cの構造に反しているとして Javascript を使うべき!というような物議を醸したこともありますね。

技術的な話は今回のメインではないので端折りますが、SEOと使い勝手とアクセス解析の側面から、別ウインドウで開くことの是非を考えてみました。別タブで開くのも同じですよ。

SEO的にどうなの?

知りません(笑)・・・で済ますわけにも行かないので、私の考えをお伝えしておきます。

現状では、SEOに影響する要因にはなっていないだろうと判断しています。

例えば、あなたのホームページが、「お役立ちリンクを紹介します♪」などとして、外部のホームページへのリンクがメインで構成されていて、それらが別ウインドウで開くとした場合。

ウインドウの開き方そのものよりも、「内部リンクよりも外部リンクが極端に多い」という要因(リンクバランス)のほうが重視されます。

では、自分のホームページを回遊してもらう際に、別ウインドウを開きまくっていた場合は?

前の画面に戻れないという使い勝手に問題が起き、ユーザーの満足度が低くなる→そのうち検索ロボットも問題を理解する→順位下落に影響する、という長いスパンでSEOに影響する可能性はあるかもしれません。

つまり今の段階では、target=”_blank” と SEO とは、明確な因果関係はないと判断しています。(あったらすごいね)

使い勝手的にどうなの?

新しく画面を開くということは、「戻る」ボタンが使えなくなるので、「前の画面に戻れなくなった!」という混乱を招いてしまうことがあります。

ですから「別ウインドウで開くことは極力避けたほうがいい!」という主張は以前からありました。

パソコンでは複数のウインドウを開いて使っていたこともありましたが、モバイルファーストが浸透している昨今、スマホやタブレットの画面ではひとつのウインドウが画面を占めています。

ただでさえ1ページの滞在時間が短い傾向にあるスマホ環境では、内容を確認して「戻る」という行為は少なくありません。

また、スワイプによるページ遷移も一般化しています。別ウインドウになったら前の画面に戻るためのスワイプが使えなくなるので、これは致命的と言えるかもしれません。

昔は、「自分のページに戻ってこれるために、外部サイトは別ウインドウで表示させるべき」という話がありました。

しかしタブブラウザが一般化している昨今、むしろ「ページを前に前にと戻ってこれるために、同じウインドウに表示させておくべき」とも考えられます。

別の画面を開きたかったら、ユーザーが自分でやるよとも。そういえば、Googleの検索結果は同じ画面ですね。

これらの現状を考えると、使い勝手を考えたら target=”_blank” は使わない方がいいという判断もできそうですね。(ちょっと反省)

使い勝手の観点としては、例外もある

PDFを開くときは、注意が必要です。

PDFをそのままブラウザで開いてしまうと、ユーザーは「ページ」ではなく「ファイル」とみなしているので、「戻る」という概念が薄まります。

PDFの内容は分かった→閉じる→迷子になる という行動になりかねません。

ですから、PDFなどのファイルにリンクさせる場合は、target=”_blank” は推奨したいですね。

アクセス解析的にどうなの?

地味に影響が大きいかなと。あとは不明な点が多いです。

同じサイト内のページを開いている以上、セッションは継続しますが、滞在時間や離脱率に影響してくるのでは?と。

それで調べてみたところ、検証レポートを上げている方がいらっしゃいました。

参考:[Google Analytics実験] 別ウインドウで開いた後の挙動 その2 | imasashi.net

惜しむらくは、実験日が2011年と古いこと・・・。仕様が変わっていなければ、

どうも、時系列で開いた順に無理やり調整しているっぽいぞ。

ということなんですね。

だから、別ウインドウや別タブでサイトを閲覧していたとしても、時系列で横断して閲覧されていることになります。

つまり、お互いがリンクされていないのにページ遷移があるというデータは、別ウインドウで行き来している可能性が高いということですね。

そうなると、外部サイトのページを開こうが、内部で回遊していようが、1つのウインドウで開かれているのと同様の状態、と判断できます。

そうなると、アクセス解析データで妙なページ遷移が散見されるかもしれないということを把握しておけば、target=”_blank” と Google Analytics の相性は悪くはないと言えそうです。(別の解析ツールは不明)

「離脱」はブラウザ自体を閉じたか、30分(規定値)以上経過したかで判断され、それ以外はセッションが継続するという性質があります。

つまり、外部サイトを開いて離脱したかどうかは、実は判断しにくいです。

そのため、外部サイトへのリンクには意図的に target=”_blank” を仕込んでおき、そのクリックをカスタムイベントで取得するという方法があるのですが・・・

・・・まあ、そのデータが何に役立つのかを考えてから、取得してくださいね。

まとめ

  • サイト内部の回遊なら、target=”_blank” を使う必要はない。
  • PDFなどのファイルを開く場合には target=”_blank” を使った方がいい。
  • 外部サイトにしても、あまり使わないに越したことはない。
  • かといって、使ったらヤバイということはない。

総括すると、前に戻れなかったり、[このウインドウを閉じる]というボタンを設置するような場合以外は、使う必要もなさそうです。気をつけようっと。

そんなことを考えながら、注目の新刊を読んでいます。

ウェブの心理戦略家。WordPressの勉強会(WordBench新潟・長岡藩)も主催。顧客の心理と分析を裏付けるデータを元に、心理学に基づいたライティングとWordPressでのサイト構築が得意。新潟県長岡市在住。2013年4月には新潟県で初のウェブ解析士マスターになり、同年6月よりコスギスとして活動。夫と子ども2人をこよなく愛す。おやつはプリン。

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