PRとプロモーションとアピールの違い

258b39b500c83d324db818134063e378_mはい、ごめんください。最近は特に、言語化という課題に直面しているコスギです。

今日は、集客や売り方の話でよく出てくる言葉「PR」「プロモーション」「アピール」それぞれの違いをまとめました。

  • うちのサービスをもっとPRしなければ!
  • 御社のプロモーションは弊社にお任せください!
  • 自分をアピールすることが大事だ!

なんてふうに使われていますよね。この違い、わかりますか?

実は、もっと本質を味わいたい言葉や、使わないほうが良い言葉がありました。

PRとは、「良い関係づくり」のこと

まずは引用。協会があったことを初めて知りました。

一部引用しただけですが、実はとても歴史のある言葉なので、引用元のページを一読することをオススメします。

パブリックリレーションズ(Public Relations)は20世紀初頭からアメリカで発展した、組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団・社会)との望ましい関係をつくり出すための考え方および行動のあり方である。日本には第2次世界大戦後の1940年代後半、米国から導入され、行政では「広報」と訳されたのに対し、民間企業では「PR(ピーアール)」という略語が使われてきた。しかしその後「PR」は「宣伝」とほとんど同じ意味で使われるようになり、本来持っていた意味から離れてしまった。そのため多くの組織では、その職務を「広報」と呼ぶことが多くなっている。

ただ広報という言葉は、組織と社会あるいは公衆(パブリック)とのよい関係づくりという意味が失われ、組織の一方的な情報発信と受け取られがちである。パブリックリレーションズが本来持っていた〈よい関係づくり〉という点を忘れてはならない。

引用:パブリックリレーションズとは | 日本パブリックリレーションズ協会

58a93dcdff338bca2fd9f168b75ceff1_sPRは、Public Relations の略。
その本質とは、組織と公衆との良い関係づくりだったのです。

……深い!

歴史によって意味の置き換えられてきた「宣伝」や「広報」という言葉から受ける印象は「一方通行の情報発信」ではないでしょうか。

情報を大衆に広く伝達できる技術が開発されれば、情報が一方通行になるのは時代だったと言えるでしょう。

ですが、「PR」という言葉は、継続的な信頼関係を築くための「双方向の情報交流」とも言えて、まさに今の情報氾濫時代にふさわしい考え方であると言えます。この、やっと時代が追いついた感……!

現在は、個人が情報発信できるSNSがインフラ化してきたため、直接的な双方向はもちろん、間接的な双方向(ソーシャルリスニング)を実現できるようになりました。

PRとは、Public relations。公衆との良い関係づくり。

覚えておくだけではなく、この本来の意味を共有して、積極的に使っていきたいですね。

プロモーションとは、「販売活動の促進」のこと

59df2e3e554a5e68685bf6d6522b62fc_s広義では「販売促進」と言えますが、様々な意味を持つ言葉なので、以下も確認してみてください。

参考:プロモーションとは – マーケティング用語 Weblio辞書

Promotion という単語の語源を考えると、「pro(〜を前へ)」と「motion(動き)」の2つに分けられます。

マーケティング用語として意味づけをすると、motion(動き)は「販売活動」と考えられます。

プロモーション(promotion)とは、販売活動を前に動かす=販売活動の促進、となりますね。

では、販売促進ってなんでしょう?

  • チラシやDMを送ること?
  • 広告を出稿すること?
  • キャンペーンを行なうこと?
  • 試供品をつくって渡すこと?
  • メルマガに登録してもらうこと?
  • 戦略的に売るための仕組みをつくること?

ざっと考えてみるだけでも、(正しいかどうかはともかく)色々出てきますね。とても曖昧な言葉です。

人によって受け取り方が千差万別な言葉は、注意が必要です。

PRのように「結果的に目指すものは<良い関係づくり>だよね」というビジョンにもなり得る言葉と違い、プロモーションは戦術論に終始しがちなので、手段の目的化を招きかねません。

そこで、「プロモーション」という言葉を定義して共有するとしたら、マーケティング・ミックス(4P)のひとつとして活用してはいかがでしょうか。

マーケティング・ミックス(4P)のひとつとしての Promotion

戦略的に売る仕組みの戦術を考える方法として、マーケティング・ミックスというものがあります。

製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)の頭文字を取って「4P」とも言われます。

余談ですが、企業視点の4Pに対し、顧客視点の4Cというものもあります。(参考:4C – Wikipedia )

大きく分けると、

  • 何を売るか
  • いくらで売るか
  • どこで売るか
  • どうやって売るか

の、4つをそれぞれ考えましょうという話です。

詳細は以下のリスクルさんのページでご確認ください。具体的な事例も掲載されています。

参考:事例で解説!マーケティングミックス(4P)とは

この記事を読むとわかりますが、プロモーション単体では意味がありません

つまり、単体では使わない方が良い言葉ですね。4Pのひとつとして、他の3つとのバランスを考えて使いましょう。

もし相手が使ってきたら、「御社の仰るプロモーションという言葉の意味を具体的に教えてください」と聞いた方が良いでしょう。

先にも挙げたように幅広い意味を持つ言葉なので、後々、「これはしてくれると思っていた!」「これができないのは暗黙の了解でしょ?」というミスコミュニケーションを招きかねません。

説明がしどろもどろになっていたら、要注意と言えるかもしれませんよ。

アピールとは、「相手を惹きつける自己主張」のこと

appeal には「訴える」「引き付ける」「抗議する」という意味があります。

この言葉の面白いところは、発言者視点からだと「訴える」ですが、聴衆者視点だと「引き付ける」となります。

では更に、再度それぞれの意味を考えてみましょう。

②(解決してもらうために)不満や苦痛などを告げる。気持ちを強く述べる。 「空腹を-・える」 「悩みを-・える」

引用元:訴えるとは – Weblio辞書

辞書をひくと、「解決してもらうために」という一文がありました。

最近(?)よく言われている「自己アピウザー」と言われる背景には、「自分を認めて欲しい!かまってほしい!この気持を解決して!」という気持ちがだだ漏れなんでしょうね。

ですが、アピールという言葉はもう一つの側面を持っています。

② (「惹き付ける」とも書く)人の心を誘い寄せる。魅惑(みわく)する。 「彼の人柄にはだれもが-・けられる」

引用元:引き付けるとは – Weblio辞書

「魅惑する」という一文があります。感情的には真逆になってしまいますね。

改めて「アピール」という言葉の本質を考えると、使う際には光と闇の側面を両立させると良いですね。

つまり、アピール(appeal)とは「相手が魅力的だと感じるように自分の気持ちを主張する」ということになります。

意図的なセックスアピールは下心アリアリ、と思えておけば良いのではないでしょうか。

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クジャクの話ですよ?

自己PR?自己アピール?

  • 自己PRする
  • 自己アピールする

という言葉を見かけたことはありませんか?(正しいかどうかは別として)

このように「PR」と混同されるのは、どちらも双方向性を含んでいることが共通しているからかもしれません。

  • 自己PRする → 自分と公衆との良い関係をつくる
  • 自己アピールする → 相手にとって魅力的な自分を主張する

と言えるでしょうか。

PRの相手は不特定多数の一般人、アピールの相手は特定の個人や組織と言えそうです。

だから「自己PR」という言葉は適切ではないですね。

おまけ:ブランディングとは、「他とは区別して選ばれる」こと

aa9f1d61108389c96dd5581bcfbee55f_s今まで関係性や販促や自己主張という言葉を紹介してきましたが、今後大事なのはこの「ブランディング」ではないかなと強く感じているので、補足します。

ブランディングというと敷居の高いものとして敬遠されがちですが、PRもプロモーションもアピールも、自分(自社)が選ばれるために行なうことですよね。

自分たちが主観的にどれほど良い価値を持っていたとしても、他者(他社)との違いがなければ、望まない側面(例えば価格など)で判断されてしまいます。

そこで大切なのが、「ブランディング」という考え方。

相手とつながりやすいポジションから、相手の望む価値を提供し、相手から選ばれるようになることです。

ブランディングも奥が深いのでこの辺りにとどめておきますが、違いの伝達にはどうしても言葉が必要になります。

 

だからこそ感じている、言語化という課題。(最初の話です)

言語化の課題を解決するファーストステップとして、言葉の本質を改めて深めることは効果が大きいのではないかと考え、ブログをしばらく意識的に書いてみることにしました。アクセス解析で課題の解決度合いもわかりますしね。

この「言語化の課題」そのものについても、近々まとめます。

ブランディングに関しては、小出さんの本が安くてオモシロイですよ。ジワッとしみる本はリアルの評価が高いです。

ウェブの心理戦略家。WordPressの勉強会(WordBench新潟・長岡藩)も主催。顧客の心理と分析を裏付けるデータを元に、心理学に基づいたライティングとWordPressでのサイト構築が得意。新潟県長岡市在住。2013年4月には新潟県で初のウェブ解析士マスターになり、同年6月よりコスギスとして活動。夫と子ども2人をこよなく愛す。おやつはプリン。

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