交流分析士2級 集中講座 参加レポート(5日目)

はい、ごめんください。
この記事を書いているのは、オランダに向かう空の上です。

交流分析士2級講座の5日目は、年が明けた1月半ば。この5日目の内容から、今まで学んできた内容のすべてがつながっていったので、もう、交流分析を学んでよかったなあと思った一日でした。

そんなわけで、いつもの復習から入るのですが、この日はお正月番組の「はじめてのおつかい」が話のネタに上がりました。

親から「◯◯しなさいね」と教えられたことは、Pに入ります。それを実践したことで、PからAに入ります。ちなみに「入る」というのは、それぞれの自我状態に「取り込んでいる」こと。

「はじめてのおつかい」は、このPからAに入るプロセスを見ることのできる番組なんですよ、と、交流分析士の講座らしいネタからスタート。交流分析の講座を受けている状態も、Pに入っている状態。実践して初めてAになります。つまり、Aを高めたければ実践大事ということですな。

人生態度の復習

第1〜第4のそれぞれの立場を復習しました。第1と第3は I’m OK が共通しますが、第1は対等や調和の立場を取るのに対し、第3は支配や他責の立場を取るので、その質はまったく異なります。

また、自分の基本的な人生態度は親からのストロークによって決まるので、自分が入りやすい立場があります。本来なら第1の立場を取るのが理想ですが、心は瞬間瞬間で変わるものなので、簡単に第2〜第4へ揺らいでしまいます。このように、心は揺らぐものなので、揺らがないようにすることよりも、どうすれば(自分が)第1の立場に戻れるかを考える事が大切、とのことでした。

この「大切」の部分は、大抵テストに出るところですよね。

心理ゲームの続き

ラケット感情(ニセの感情)を感じたいがためにやるのが心理ゲーム。心理ゲームをしてしまうのは、ストローク欠如から起こる。否定的なストローク(ラケット感情とともに手に入れたストローク)でも欲しくなってしまうから。

ゲームの公式は、書けるようになっておかねばね。

仕掛人 + 乗る人 = 応答 → 転換 → 混乱 → 結末

さて、この要素それぞれを見ていくところから、5日目の本編が始まります。

相手が子どもでも親でも、部下でも上司でも「人間は誰でもOKである」という前提に立てば、第2〜第4の立場を取る必要はないので、そもそもゲームは起こりません。それでも、「親だからきつく怒るべきだ!」と第3の立場を取ったり、「なんとかしてよ〜!」と第2の立場を取ったり、「みんなもうダメだ……」と第4の立場を取る自分を証明したくて、心理ゲームを仕掛けてしまうのですよね。あなたの周りにもいるんじゃないでしょうか?

この心理ゲーム、後に行う時間の構造化でも出てくるのですが、そもそも親密な間柄に近しい人でないと起こりません。また、転換がない場合はゲームにならず、単純にラケット行動と呼ばれるものになります。

ゲームの公式内にある「仕掛人」「乗る人」については「ドラマ三角形」という考え方があり、以下に続きます。

ドラマ三角形

あくまでゲーム内での役割として「」がついています。

「迫害者(Persecutor)」
CPが高すぎたり、第3の立場に揺らぎやすい人は、相手をディスカウント(過小評価)して支配的な態度をとる「迫害者」になりやすいです。例えば「何度言ったらわかるの!?いい加減にしなさい!!」と怒鳴るような時ですね。これは「犠牲者」が「ごめんなさい……」と乗る人になりがちです。

「犠牲者(Victim)」
ACが高すぎたり、第2の立場に揺らぎやすい人は、自分をディスカウントして卑下し「犠牲者」になりやすいです。例えば「どうせ私なんか……」と落ち込んでいるような時ですね。これは「救援者」が「どうしたの?」と乗る人になりがちです。

「救援者(Rescuer)」
NPが高すぎる人は、相手が自発的に行動する能力をディスカウントしてお節介を焼き「救援者」になりやすいです。例えば「君は大丈夫!こうしたらいいんだよ!」と相手が望まないアドバイスをするような時ですね。これは「犠牲者」が乗る人になりがちです。

ドラマ三角形は、心理ゲームの「仕掛人」と「乗る人」。どこからでもスタートして「応答」まで続き、「転換」で役割が変わります。2人の場合はもちろん、3人でもドラマ三角形が成立しますが、あくまで対話分析で見ると1対1です。

ゲームをやめるには

心理ゲームは公式、つまり「明瞭で予測可能な結果に向かって進行」するので、Aを機能させてどこかでやめれば良いのです。CPで教えようとしたり、NPで助けてあげようとするのはディスカウント(過小評価)していることになってしまうので、自分をAの自我状態にして冷静に対応しましょう。

そもそも、ゲームは「弱み」を持っていないと始まりません。その弱みとは、相手に対する愛情。そのような関係があるからこそ、ゲームに乗らないことは難しいのです。本音と建前がそれぞれ異なるような二重裏面交流は、相手のことを知っていないとできません。ただ、これがゲームになってしまう可能性が高いので、言っていることと思っていることが違っていて、しかもその応酬が続いていたら一度冷静になりましょう。

そしてゲームはストローク飢餓から起こっているので、肯定的ストロークが6割くらい(?)あれば、ゲームが起こりにくくなります。ゲームの当事者同士が肯定的なストロークを与えようとするのは大変なので、外部から肯定的ストロークが与えられれば良いのです。

以下は私の話ですが。

姑とのコミュニケーションで毎日のように心理ゲームを仕掛けられてくるのですが、天気が良く買い物に行って近所の人と雑談した日などはゲームが起こりにくいのですよね。本当は親密な関係の人から無条件の肯定的なストロークをもらえることができればよいのでしょうが、その相手はすでに他界しているので、あまり肯定的ストロークをもらえる環境ではないのです。

そんな中でも子どもたちだけは無条件の肯定的ストロークを与えられるので、彼らがキーパーソンと言っても過言ではない状況です。子どもってすごいですね。私も無条件の肯定的ストロークを意識して彼らに送るようにしたいと、改めて思いました。

そもそも「ラケット感情」って?

大抵の方は、テニスのラケットを想像しますよね。
今まで散々出てきた「ラケット感情」ですが、元々は「Racketeer(ラケッティア)= 恐喝者(悪い方向へ導く者)」という言葉から来ています。

前回は赤ちゃんの泣き方とおっぱいの話をしましたが、それ以上に、ゲームの最終的に出てきた感情=ラケット感情と考えたほうがわかりやすいですね。
胸に手を当てて考えると、心理ゲームをいつも繰り返したあとに抱く感情を思い出せるでしょうか。その感情です。

その嫌な感情を溜め込んでしまう(グレースタンプを収集する)と、そのうちスタンプカードが満タンになって、感情の爆発などと交換することになってしまうため、ラケット感情を感じたら早めにこまめに発散することが大切なのですね。

時間の構造化

人生の質は24時間という限られた時間をどのように使うかで決まり、「人間は退屈ということに耐えられず、”ゆりかごから墓場” までの自分の一生を、6つの方法を使って構造化する」といった理論が基になっているものです。

「人が2人またはそれ以上のグループをなすことができる時間をどのように過ごしているか」という前提で、物理的に時間をすごすのではなく、心理的に時間をすごす(勉強会で昼食のことを考えるなど)6つの状況を構造化したものですが……正直、一人の時間をどう換算するのかが腑に落ちていません。

とはいえ、対話分析から人生態度などがひっくるめて入ってくるので、6つのカテゴリーは押さえておきたいところ。①〜⑥までは、ストローク量が少ない→多いかわりに、コミュニケーションリスクが小さい→大きいという特徴があります。

①閉鎖・引きこもり

他人とのストローク交換を避け、自己内対話(建前Pと本音C)を繰り返す。自分の行動や感情を反省したり、気力を充実したりするためには誰でも必要。ただ、ずっとこの状態でいると自己否定、他者否定の心を強めてしまう。通常一人で過ごす作業は①に入らない。←これな

②儀式・儀礼

挨拶など、軽い(+)のストロークのやりとり。(−)はない。閉鎖・引きこもりからの脱却になくてはならない。七五三の儀式は、心が揺れ動く時期。この時期に親戚から良いストロークをもらうようにできている。

③雑談・気晴らし

期待した言葉のやりとりができる相補交流で、中程度の(+)のストロークのやりとり。(−)はないとされている。相互理解によって「自分は大切にされている」と感じることができる。すごく重要。

④活動・仕事

Aをつかっている状態。生産的な行為によって自己肯定感を持つとともに、周囲から認知を受けられる。充実感や手応えのある(+)のストローク交換ができる。ただし、良い結果が出せないと(−)のストロークも受け取る。雑談・気晴らしができていないと、一気に①に逃げ込んでしまいがち。(+)のストロークをもらいたいため、がんばりすぎてしまう。この状況(活動・仕事をする物理的な状況)には、「時間の構造化」のすべてのカテゴリーが存在する。

⑤心理ゲーム

濃密な(−)のストローク交換。ストロークをもらえる量が非常に多い。見かけは社交的な相補交流でありながら、裏面で否定的な交流を行い、最後に値引きした言葉が表面化する。ストローク飢餓に陥った人にしてみれば、否定的でもたくさんのストロークが得られれば目的は達成される。

⑥親交・親密

濃密な(+)のストローク交換。第1の立場(I+ U+)。互いに信頼しあい、頼りあい、相手の言葉や気持ちを受容し、自分の思っていることを率直に言える状態。我慢や忖度、相手を刺激する必要がない。交流分析の目標である「気づき」「自発性」「親密な交流」の、3つめ。心理ゲームの先にある。(もちろんゲームをしない場合もある)

このように、どのように時間を過ごしているのかを意識することで、ストローク授受の状態もわかりますね。