交流分析士2級 集中講座 参加レポート(2日目)

はい、ごめんください。
ウェブに心理学を活かそうという目論見のもと、交流分析士2級を受講中の小杉です。

6日間で40時間の講座があるため、新潟から東京に通っているわけですが、往復1.5万は正直ツラい。泊まるほうが安上がりなので、集中講座を選択しています。と言っても連続するのは2回のみですが、今回はその2日目の振り返りです。

2日目はエゴグラムから

「エゴグラム」はエリック・バーンとジョン・デュセイによって開発されたもので、人それぞれの適応傾向であり特徴があります。結果に「良い悪い」の区別があるものではありません。

人間の成長に最も重要なのは、「個人」の努力によって直接生活を豊かにすることである

とはエリック・バーンの弁。
交流分析の哲学である「自分の運命は自分自身が決め、そしてその決定を変えることができる」からブレていませんね。

エゴグラムを取ったからといって、その人のすべてがわかるものではありません。あくまでそういう側面があり、どの機能が「使われやすいか」を知るためのものです。まずは自分を観察するためのひとつの手段であり、それを元に人間関係を良好にしていくためにはどうしたら良いのか、実際に考えて実践しよう、ということですね。

ちなみに、1日目の構造分析で習ったように、C(Child)は12歳くらいまでに決まります。そのため、子ども向けには特別に「エゴグラムSHE」というものがあり、実際に少し見せてもらいましたが、設問を理解できるのは高学年じゃないと難しいかな……という印象です。

エリック・バーンは直感を大切にしたということですが、心の機能は瞬間瞬間の直感的な判断によって変化しているので、TPOによって刻々と変わります。だから、家庭で高圧的な態度を取っている人が、職場では和を重んじることもよくある話です。このように二面性が出てくる理由は環境の影響を受けるのだろうと思ったのですが、これはまた聞いてみます。

エゴグラムは他人からの判断や理想の自分とのギャップに気づくもの

私はあまり裏表のない人間だと思っていましたが、1日目のジョハリの窓でもそうですし、2日目のエゴグラムでも自己評価がずいぶん違うということがわかりました。

点線が印象だけで数値をプロットしたもの、実線が設問に答えた結果から導かれたもの。

上記の私のエゴグラムを見ると、CP(支配的な親)が不足気味でNP(養育的な親)がそこそこあり、FC(自由な子ども)が過剰でAC(順応した子ども)が不足気味です。A(成人)はFCほどではありませんが比較的高いので、時と場合に応じた自分コントロールはしやすいと判断できます。

要するに「自由奔放で言い出したら聞かない、規律よりも感情を重視する、楽しければそれでいいという本心をある程度自制できている」という特徴が見えます。私を知っている方なら頷けるのではないでしょうか。初対面だと、もっとACが高そうに見えるみたいですが(笑)
その辺はAの機能でコントロールしているのでしょうね。

ここまでが自己理解。

「理想の自分」ってなんだろう

そして、どのような機能を使える自分が理想的なのかを考えます。つまり「自分はどのように変わりたいのか」を5つの軸で考えられるようになるわけですね。過剰なところを抑えるのは難しく、ストレスにつながるので、不足しているところを補ったり、Aの機能を高めるとバランスよく下げることができるとのことでした。

私の場合、FCの過剰さとACの不足に課題を感じたので、もう少し協調性を意識することにします……。あと、CPが低いと規則や責任に対してルーズなので、もう少し、がんばります……はいorz
聞いたことはすぐカレンダーにメモることにしよう。

私は「人は変わるものではなく、元々持っていた側面を出せるだけ」という考えを持っていますので、「どう変わりたいか」という言葉そのものには違和感を感じるのですが、「どのような性格の自分になればもっと好きになるか」と考えたら、そんなに難しい答えは出てこないと思うのですよね。

ただ、FCが高い人は自分が好きという傾向にあるらしいです。だからまあ、誰かに迷惑をかけなきゃいいんでないの?という程度に変わってみようかと。←この辺がFCの高さ

そんなわけでエゴグラムを分析するコツを習いましたが、交流分析は自己理解以上に「気づき」が大切です。本来はインストラクターレベルでないとアドバイスはできないくらいセンシティブなものですから、ここでは具体的な分析方法の紹介は割愛します。色々な書籍は出ていますから、興味のある方は読んでみてください。

ただ、視野が狭くならないようにご注意を。

難しくもオモシロイ、対話分析

そして第2章、対話分析に突入です。

自分の対話の癖を確認する「対話分析」とは、話し手はどの自我状態にあり、相手のどの自我状態に向かっているのかを取り出し、「対話の一往復を一つの単位」として、可視化することです。対話といっても言語だけでなく、非言語での対話も含まれます。

「メラビアンの法則」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。アメリカの社会心理学者であるアルバート・メラビアンは、表現効果の総量を「言葉 7% + 話し方 38% + 表情 55%」と定義しました。

これは「言葉が7%しかないから大した意味はない」わけではなく、非言語の方が優先されやすいというだけなので、そこは注意が必要です。こうやって記事を読んでいるあなたとの対話も、文字だけで成り立っていますしね。

その「対話」は「刺激(Stimulus)→ 反応(Response)の一往復」の繰り返しです。

P(親の自我状態)、A(成人の自我状態)、C(子どもの自我状態)のどこから刺激が出て、どこから反応が返って来るのかをひとつひとつ確認していくのがこの時間。

2日目では、対話の特徴と「相補交流」を学びました。

「相補交流」は、刺激する側が期待する反応が返ってくるので、スムーズなコミュニケーションになります。いつまでも話が終わらない井戸端会議や、気の合う仲間と時間も忘れて話している状況を思い出してみるとわかりやすいですね。

理論上は話が終わりませんが、ずっと続けていると疲れてきます。そんな時に変化球を投げるのが「交差交流」。また、表面上は普通に会話していても、本当に伝えたいことを言外に伝えているのが「裏面交流」です。

さっそく「相補交流」の説明とワークを行ったのですが、文章に句読点が入っただけでドツボにハマっていました。講座のメンバーによっては、対話分析が難なく終わる場合もあるようですが、今回のメンバーは(私も含めて)大苦戦。先生に「何度も伝えていますが」を連呼させてしまう事態に発展。

たとえば、以下のような場合。

S「売上目標を達成しました!」(A→A)
R「そうか達成したか、がんばったな!」(A←A? C←P?)

1つの刺激に対する反応が2種類考えることができ、相補交流とも交差交流とも判断できます。しかし対話は「刺激と反応の一往復」。読点で分解すると、以下のように考えられます。

S「売上目標を達成しました!」(A→A)
R「そうか達成したか、」(A←A)

S(心の中で一瞬頷く)(C→P)
R「がんばったな!」(C←P)

ただ、鋭角裏面交流と判断すると、以下のようにも考えられます。

S「売上目標を達成しました!」(A→A)(だからほめて!)(C→P)
R「そうか達成したか、がんばったな!」(C←P)

これをどのように判断したら良いのか、非言語による情報が欲しくなるわけですね。言葉だけでは7%というのが実感できました。

2日目は相補交流のみで終わったので、尚更混乱していたのですが、これは3日目にしっかり解消されることとなります。

対話分析をウェブのコンテンツに活かすコツ

この辺で、交流分析の観点からウェブのコンテンツに活かすコツをまとめてみました。

なお、これは本来の考え方ではないでしょうし、私はインストラクターでもないのでエゴグラムそのものの判断が危ういため、あくまで「そういう考えもあるのか」という程度に扱ってください。テーブルナイフはおかずを切り分けるためのものですが、ジャグリングに使われることもあるよね。

  • まず、自分たちが提供したいサービスの、理想のエゴグラムをつくってみる
  • 自分たちのサービスを受ける相手の、理想のエゴグラムをつくってみる
  • 発信する刺激の傾向が、相手から出やすい反応と相補交流になっているか把握する
  • 自分たちのエゴグラムを調整し、発信する情報のスタンスを決める。

ということが考えられます。

実際、ここまで細かく考える必要はありませんが、テキストばかり目立つサイトはAの機能が過剰になっている可能性があります。選んだイメージ写真がいまいち締まらない場合は、非言語で与える刺激としてCP→FCとしたいのに、NP→Aになっているなど、ズレている可能性があります。

また、テキストにPやCを刺激する感情的な言葉を入れると、人間味のある文章になります。マジ卍。

機能分析をもとにした5つの軸に分けたことで、コンテンツによって起こしたい感情を論理的に考えやすくなるかなと。特にAの高い人にとって、この方法は興味深いのではないでしょうか。

ちなみに2日目の終了後には先生を交えた有志で懇親会を開きまして、「FC高いから〜!」「あー、Aの高い発言だわーw」「CP過剰な発言はツラいよね……!」という、とても意識の高い()会話が繰り広げられていました。これが相補交流か!楽しかった。