斉藤徹さんの講演会&トークセッション(新潟開催)に参加してきたら、シェアオフィスのビジョンが見えてきた

新しい顧客戦略の教科書はい、ごめんください。
新潟ソーシャルシフトの会のメンバー、小杉です。

「ソーシャルシフト」と言っても、きっと初めて見る言葉だという方が多いのではないでしょうか。

言葉の説明はひとまず置いておき、今回は株式会社ループス・コミュニケーションズ 代表取締役社長の斉藤徹さんの新刊出版記念講演会&トークセッションに参加した感想と、長岡で考えているシェアオフィス&コワーキングスペースのビジョンなどが見えてきた話をつらつらと。

あなたの会社は、退職した社員の告発に耐えられますか?

なかなかグサリと刺さる言葉ではじまりました。
実に、会社の悪口を書く9割は退職した社員だとか。

そりゃ、円満退職せずに離れた会社の就業規則から逃れたら、あとは言いたい放題でしょう。退職後に機密情報をもらしてはならないという規則を設けているところもありますが、他人の口に衝立を立てることはできませんよね。

ミクシィやツイッター、フェイスブックを始めとしたSNSの普及に伴い、生活者が力を持っている時代です。企業はもう、生活者をコントロールできません

そういう時代であることを、まずはしっかりと自覚する必要があります。

「真実の瞬間」を徹底的に改善することにヒントが。

そんな現代では「真実の瞬間」(社員とお客様が接する瞬間)が切り取られ、SNSで発信されます。
もはや顧客は歩く広告塔ですし、顧客接点は広告が生まれる瞬間です。

その真実の瞬間を最重要視して成長したのがスカンジナビア航空。

接客業だとわかりやすいですが、ビジネスはそもそも、人と人のつながりで生まれるもの。

どんな業種でも「この人との縁ができて良かった」と思ってもらえることができれば、それはお互いにとって最良の関係になっていくはずですよね。

ソーシャルメディアは個のメディアなので、BtoCの場合は特に影響が大きいといえるでしょう。

報酬と罰による統制は非効率。

生産性の高いチームは何が違うのか?

コミュニケーション能力の高いチームは、個人の資質に特化したチームよりも33%生産性が高かったというデータを元に、3つのポイントが挙げられました。

1.コミュニケーションへの熱意
2.チーム全体への関与
3.外界へ向かう探索

そして興味深いのが Losada Line(ロサダライン)。ポジティブフィードバック:ネガティブフィードバック が 2.9013:1 の割合になっていると円滑なコミュニケーションができるという割合です。

一番生産性の高い比率は6:1だそうですが、少なくとも「3つほめて1つ叱る」と考えておくと子どもも伸びやすいそうで(確かに怒ってばっかりだなあ・・・と、反省)。

特に日本人は小さい頃から個人戦の教育をされていて、かつ、「褒めてばかりじゃ甘い!反骨精神を鍛えないと、この先叩かれたら立ち直れなくなる!」とか言われてますよね。

そもそもこれからは、そういう環境を作り続ける子どもたちを育てるよりも、互いに認め合い、尊重し、チームに関与できる生産性の高い資質を養っていくべきなんだろうなあと。

人とのつながりの強さ(ソーシャル・キャピタル)は見えない経営資源として確立していき、社員との絆、顧客との絆、パートナーとの絆が大切にされる、「コネクテッド・エコノミー」の時代がすぐそこに迫っています。

日本人には不利?

でもコレって元々、日本の近江で生まれた「三方良し」の精神です。教育がどうこうというせいにもしていられませんね(笑)

典型的なアウトサイド・イン体質から、
インサイド・アウト体質にするにはどうしたらいいのか。

2014-12-05 18.56.35この辺は「7つの習慣」を読んだ人なら聞いたことのある言葉でしょう。斉藤さんいわく ” 僕のやっているのは7つの習慣の企業版 ” とのことでした。

「アウトサイド・イン」とは、典型的なトップダウンの体制で、資本主義。言われたことをマニュアル通りにこなしているかどうかがチェックされるような環境です。

「インサイド・アウト」とは、ブランド哲学主義。社員やチームが使命や価値観を心から共有できていることが前提で、それぞれが自発的に活動した結果、事業成果がもたらされるような環境です。

インサイド・アウトは非常に理想的な環境と言えるでしょう。

誰もが「アウトサイド・インはロボットでもできるから、人間ならばインサイド・アウトであるべきだ」と考えると思います。そして同時に「机上の空論でしかない、理想論だ」とも。

実際、この変化は相当大変だそうです。

何しろ、従業員は自分たちで考えて動くという習慣がなかったので、何をどうしたらいいのかわからない。トップも同様で、放任してしまうだけなのが関の山。

だから道半ばで「無理!アホなことやってないで戻して挽回するぞ!!」となる場合が少なくないのだとか。斉藤さんは、それをいくつも見てきたのかもしれません。

放任ではなく、自発的にチームが動くために必要なこととは。

必要なことは2つ。

まず、シンプルなマニュアルと企業哲学(ミッション(使命・役割)、ビジョン(将来の状態)、コアバリュー(実現するための共有価値観))を共有すること。

これらもトップダウンでつくるのではなく、変化を希望する価値観が同じ人が集まって、じっくりと考える過程を大事にすること。企業哲学が共有されていれば、現場での応用力が発揮されますよね。

そして、オープンリーダー(サーバント・リーダーシップ)の存在

いくら自発的に動けと言っても、やはりリーダーの存在は不可欠。かといって、先頭に立って命令するのではなく、現場で動いている人たちのサポートをするためのファシリテーター的な存在が必要。

資本主義の「アウトサイド・イン」から、人とのつながりを第一とする「インサイド・アウト」への「ソーシャルシフト」には、この2つが不可欠とのことでした。

ソーシャルシフトは強制ではない

講演会のあとのトークセッションで、それぞれが自己紹介をした後、質問を含めたディスカッションタイムがありました。

ソーシャルシフトをしていきたい。でも、トップが理解を示さない場合は?

必ず出てくる質問だそうです(笑)以下、レバレッジメモにてお送りします。

  • 自分のコントロールできる範囲に集中する。そうじゃないことは天に任せる。
  • トップの考えが違っていても、自分の周りにいる人達、しかも同じ方向を向いてくれる人とコミュニケーションしながら小さなチーム(同士)を作っていくことが大事。
  • どういう社会的な意義が?どういうものを目指している?どういう価値を与えられる?
    → どうすればチームをよくできる?自分はどうすればチームに貢献できる?
    → 突き詰めていくとパフォーマンスが上がるので、まわりが注目してくれる。それから広げる。
  • 最小構成チームは2人。隣にいる人と対話するだけで変わっていく。
  • コアバリューも大切だけど、コアバリューを作るためのポジティブコミュニケーションが一番必要。

年齢によって変わってきませんか?

会社に貢献しよう!会社を良くしていこう!と思う若い人は少なくなっているので、企業理念を共有しても、モチベーションになりにくいのでは?

  • 年齢というか、コミュニケーションが得意な男性は少ない。ソーシャルシフトは女性から進めるといいかもね。
  • 今までの資本主義的な考え方だと受け入れられなかった部分は、ソーシャルシフトなら、どちらかというと若い人のほうが馴染むんじゃないかな?
  • 終身雇用じゃなくなってるし、縛られる必要もないと思う。

理念じゃ飯は食えないと言われたら。

  • しっかりと共感する組織をつくっていけば、着実に数字に現れる。
  • うまくいっていることを共有して褒め合うと伸びていく。

コミュニケーションにもリスクがある?

これを言ったら怒るかもしれない、馬鹿にされるかもしれない・・・と考えて、言いたいことを言えない雰囲気があると、コミュニケーションにはリスクがあり、相当能力が高くないと難しいのでは?

  • 統制型の社会だとそうなる。ソーシャルシフトはまずそこをはずさないとならない。
  • 本音を言い合える環境を作ってから。ほんの小さなチームでも透明性のある文化にしてから。
  • ホントはトップがやればいいけれど、できる人が集まって始めても全く問題ない。

オープンにすることのリスクという固定概念について

大した情報でなくても、何でもかんでも秘密にしたがる企業が多いよね。

  • 情報ってのは、元々オープンなもの。クローズにするなら理由をつけること。例えば機密情報や個人情報とか。これらをわざわざ漏らす必要はまったくない。
  • 本質的に影響はないものはオープンで良い。
  • 今までは守っていたほうがいい時代だったけれど、これからはオープンにしてコラボレーションしていった方がいい。

ソーシャル = 人とのつながり というのが腑に落ちた

自己紹介の中で、「ソーシャルメディアについて気になって来てみたけど、今日はそれ以上の本質的な内容を聞くことができて本当に良かった」という感想が目立ちました。

私も、ソーシャルシフトの会に席をいただいておきながら、いまいちピンと来ていなかったというのが本音です。

ですが、斉藤さんの講演会やその人柄に触れて「なるほど、私がやりたかったのはこれだ」と、ストンと落ちました。

シェアオフィス&コワーキングスペース構想のコンセプトとして考えていた「コミュニケーション」。

イマイチぴったりとはまっていなかったのですが、「ソーシャル」つまり「人のつながり」という言葉がしっくりきました。

「ソーシャルワーキングスペース(オフィス)」とでも言いましょうか。

この名称で紹介されていた施設が、渋谷に1軒ありました。

参考:渋谷 コワーキング x シェアオフィス | Connecting The Dots

行ってみたい・・・!

ここから先は、完全に私の妄想なのですが・・・(というか夢に出てきたイメージ)

異業種交流会で何度かお会いしている方はご存知でしょうが、私はフリーハグ推奨派です。見かけたら、一応一言声をかけてもらえれば、初対面の方でも性別年齢国籍関係なくハグします。(ただ、人の名前と顔を覚えるのが病的に苦手なので、二度目でも忘れていたらゴメンナサイ)

そんな私が作りたいスペースは、挨拶がハグや握手。もちろん強要はしません(笑)

そしてお互いを許容して、尊重し、コミュニケーションリスクなく、しっかりと生産性を高め合うことができるスペース。

つまり個人の作業スペース以外は、ソーシャル・キャピタルに共感する人が集まるイメージ。

ソーシャルシフトができるかできないかではなくて、すでにバックボーンに哲学主義が確立された場を作って、「ちょっと体験してみよう」と思った人を感動させられるような、最初の一歩になればいいなと。

そのためには、私や私以外に共感して信頼できる方がファシリテーターになる必要があるので、私が今やっている仕事は、チームで共有していく必要があるわけで。

といってもウェブコンサルタントを辞めるわけではなく、リアルからウェブを通してクリエイトできる場になるといいなあと。同じ方向を見ている複眼的思考を持ったチームがつくり上げるのって、素敵じゃないですか。

私が「利益・感動主義のウェブコンサルタント」と名乗っているのは、ビジネスである以上、しっかりと金銭的な結果を出しつつ、それを投資して感動を起こしていきたいと思っているからです。

・・・とまあ、なおさらふんわりしちゃった感じですが、

  • 人とのつながりを生み出す「ソーシャルワーキングスペース」に共感して信頼でき、運営・改善を共にできる仲間やスポンサー(ウェブ関係、起業関係など)
  • セミナーや会議ができるスペース(物件)
  • 長岡駅に来てもらう方々が歩いて来れる距離(物件)
  • 開設にあたって、周辺地域の方へ提供できるベネフィットの起案
  • 毎日使いたくなる、利用者の方へ提供できるベネフィットのブラッシュアップ

このあたりをゆるゆると詰めていきたいなと思います。

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ウェブの心理戦略家。WordPressの勉強会(WordBench新潟・長岡藩)も主催。顧客の心理と分析を裏付けるデータを元に、心理学に基づいたライティングとWordPressでのサイト構築が得意。新潟県長岡市在住。2013年4月には新潟県で初のウェブ解析士マスターになり、同年6月よりコスギスとして活動。夫と子ども2人をこよなく愛す。おやつはプリン。

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