はい、ごめんください。
今日は「ソーシャルメディア」の活用方法について。ソーシャルメディアとは、フェイスブック、ミクシィ、ツイッターなどの SNS やブログのことを指します。
数年前から流行し、スマートフォンの普及と共にソーシャルメディアも使いやすくなってきたのではないかと思います。
スマートフォンが個人持ちのデバイスなので、個人が発信する性質のソーシャルメディアとは、とても親和性が高いわけですね。
企業でもそのソーシャルメディアを活用したプロモーションが色々展開されていますが、「そろっとウチもフェイスブック使って何かやりたいな〜」と思ったら、やる前によく考えないと大失敗しかねませんのでご注意ください。
ソーシャルメディアは大きく分けて2種類あります
その性質を大きく分けると2種類になります。また、公開されているものや非公開のものがありますね。公開されているものは検索対象になります。Google や Yahoo! などの一般的な検索エンジンだけではなく、各ソーシャルメディアに特化した検索ツールで、発言を検索することもできます。
情報流動型(フロー型)
毎分毎秒更新されて、過去の情報を確認しにくい性質があります。
Twitter(ツイッター)や LINE(ライン)などですね。
情報蓄積型(ストック型)
情報を更新する度、蓄積されていく性質があります。
facebook(フェイスブック)や 、mixi(ミクシィ)などですね。
広義ではブログもここに入るといえるでしょう。
ソーシャルメディアはランチタイムの井戸端会議
ソーシャルメディアは井戸端会議と思ってください。ランチタイムに数人が集まって会話をしているようなイメージでも良いです。
「昨日食べた新発売のデザートが美味しくてさ〜」
「この間カレシと海行ってすっごく楽しかったー!」
「アルパカたん(*´Д`)ハァハァ」
・・・とまあ、個人個人が思い思いの会話を楽しんでいます。
そこに突然チラシを持って「うちの会社はこういうものですが、今ならこれをお安く!」なんて突撃したら、ドン引きされることは容易に想像つくのではないでしょうか。
突撃までしないにしても、「うちの会社はこれがすごくて!」「うちのサービスはすごいです!」と叫んでいても、関係者以外は誰にも届きません。また、企業として発信しているのに「今日のお昼はワンコイン弁当です」と発言していても意味がありません。
企業がソーシャルメディアを使うための3つの方法
企業がソーシャルメディアを活用するために、主に3つの手法が挙げられます。
傾聴(ソーシャルリスニング)
自社のサービスや商品を検索して、口コミ情報を確認する方法です。
- どれくらい検索されているか?
- ネガティブな情報は何が叩かれているのか?
- ポジティブな情報は何が気に入られているのか?
- 要望や意見はあるか?
- どこか躓いているところはないか?
などの情報を集め、自社の商品やサービス改善に生かします。自社から発言せず、口コミの情報を調べて「こっそり」活用する方法がこの傾聴(ソーシャルリスニング)です。ただし、商品やサービスの認知度がある程度必要です。
「傾聴」のまとめ
- 自社の商品やサービスを検索して口コミをチェック
- 定性的な情報を定量的に判断できる指標を持つとわかりやすい
- ネームバリューがあって検索できるものでないと結果が偏る
発信
自社の商品やサービスに関係し、顧客にとってためになる情報を発信していく方法です。「傾聴」で発見した意見を参考にしても良いでしょう。場合によってはキャラクターや架空の担当者をつくって行なう場合もあります。
情報のボリュームが大きくなりがちなので、ブログ等で詳細な情報を掲載して、ソーシャルメディアで拡散する方法が一般的です。SEO にもなりますしね。
また、キャラクターは「個人」に親和性が高いので、多少広告臭くなっても問題ないことが多いです(キャラクター自体が広告塔のため)。
これによってキーワードに興味を持った見込み客を集めたり、リピーターのファン形成を期待できます。
やや一方通行の手法なのでやりやすいですが、「ライバルが真似すると困るから」「詳細は資料請求して欲しいから」と保守的になるとできないため、向いていない業種もあります。
「発信」のまとめ
- 顧客目線の有用な情報を掲載していく
- ブログなどの「情報蓄積型(ストック型)」が割とオススメ
- キャラクターは使いやすい(ただしむやみに使わないこと)
- ファンに向けた内容でも、新規顧客が見て理解できるものが好ましい
対話(アクティブサポート)
「傾聴」では見ているだけで、「発信」は遠回しに答えを用意していましたが、「対話(アクティブサポート)」は積極的に会話を試みる方法です。
ソーシャルメディアは個人のメディアなので、ある程度発言権のある(発言責任を持てる)担当者が企業の代表として行った方が良いでしょう。
「あれ超ダメだったわ〜。もう買わない!」
ーーー→「申し訳ありません。詳しくお聞かせいただけませんか?」
「もうちょっとこうなるといいのにな〜」
ーーー→「同じようなお声をたくさん頂いているので、検討させていただきます」
・・・といった感じです。なんだか、スーパーの「お客様の声」の張り紙みたいですね。
ピンポイントにお客様とやり取りしつつ、信頼感を高めます。公の場での対話なので、第三者からの評価基準にもなります。
気をつけなければならないのは、ユーザーの満足度を高めることを最優先に行う必要がある、ということです。思いの押しつけや否定的な意見は逆効果です(「炎上」を引き起こす恐れがあります)。ハイリスク・ハイリターンな手法といえるでしょう。
「対話」のまとめ
- ユーザーの意見を拾って積極的に対話を試みます
- 一連の対話が完了するまで迅速な対応を行なってください
- ユーザーの満足度アップが最優先事項です
ソーシャルメディアで得るのは「お金」ではなく「心」
ソーシャルメディアは直接お金にはなりません。お客様とのコミュニケーションを行なうためのものです。むしろ、お金になるようなものは載せないほうがいい、と思うくらいがちょうどいいかもしれません。
また、企業の担当者が独断でやるものではなく、社内でしっかりと情報共有する必要があります。「担当者のやっていたことなのでわかりません」が通用しないのは、ネットもリアルも一緒です。ネットの場合は良くも悪くも情報が拡散しやすいので、やるなら徹底的に行うくらいの覚悟が必要です。
・・・というような事を読むと「正直メンドクサイな〜」と思われるかもしれませんが、世話好きな日本人は、ある意味、ソーシャルメディアに向いているのかもしれません。
ソーシャルメディアを使って何かをしたい、とお考えの企業の方には、
一人でも多くの方を愛して、愛される企業になっていただきたいと願う今日このごろです。