マーケティング・オートメーション(MA)事例の勉強会・参加レビュー

CXマーケティング研究会2016

はい、ごめんください。CXと聞くと有野課長が浮かんでしまうコスギです。

先日発足したCX(カスタマー・エクスペリエンス)マーケティング研究会 2016 のキックオフに参加してきました。

会場は、日本橋にあるサイボウズ東京オフィス。ゲストスピーカーは、オイシックス株式会社 取締役 アライアンス・グローバル本部 本部長の堤さん。

参考:2016/7/7 【増員35名まで】【若手デジタルマーケター向け】CXマーケティング研究会キックオフ – CXマーケティング研究会2016 | Doorkeeper

とても豪華な会場とゲストで開催されたキックオフ会の、参加レポートです。

MAは売上アップよりも、
コスト削減を目的にしたほうが適切

MA効果

今回、マーケティング・オートメーション(MA)の直接的な話は、半分も満たないように感じました。

MAを導入するまでの背景や経緯がほとんどでしたが、つまり、MAを導入するにはそれだけの下地が必要、ということになります。

オイシックスさんの事例では、新規顧客獲得とLTVの向上の2つのステージにMAを導入していると伺いましたが、導入効果としては、

  • 外部連携など、マーケティング担当者の実施したいことが実施できる。
  • 開発スピードが上がった(特に単純な開発)
  • 開封・クリック・CVが明確にわかるため、PDCAを早く回せる
  • 新規顧客獲得のコストダウンの効果が大きい
  • 直接的な売上ではなく、LTVとして見た時の効果が上がっている

とのことでした。

それもそのはず、新規顧客の対応には毎日200通のメールを捌かなければならない状態で、人的コストもさることながら人的ミスも出てきてしまうため、MAの導入をせざるを得なかった、という経緯があったそうです。

1人で200通なのか部署で200通なのかは些細な問題で、ある意味、このような状態になるまではMAの導入コストのほうがかかってしまう、とも言えそうです。

LTVとしてはだいたい6ヶ月〜9ヶ月を見ているとのこと。しかもそれらを細かいセグメントで判断しており、丁寧なマーケティングができていると感じました。

それでも、すべてをMAに頼っているわけではなく、MA以外の施策も平行して行われています。

たとえば新規獲得なら、MAをフォローメールや定期会員へのメールに利用し、DMやアウトバウンドにはMAを使っていません。今までメールでやり取りしていたフローを自動化したというのがメインのようですね。

LTVの向上なら、MAを定期会員の定着に利用したり、定期購入のリマインド(LINE)に利用されています。特にこのLINE ビジネスコネクトの効果は大きかったとのこと。LINEを使っているお客様は相当多いでしょうから、顧客第一主義のオイシックスさんらしいなと思いました。

ただし、顧客のセグメンテーション別のWEBの出し分けやレコメンデーション、購買履歴に基づいたパーソナライズの提案、RFM分析に基づいた販促施策などは、MAを使っていません。ここはきっちり人間の仕事として線引きをしているようです。

MAに期待するのは、人間が思いつかない仮説の掘り起こしですが、実際はまだ発展途上ですよね。もし、もっとMAが成長して仮説をバンバン出せたとしても、今度は人間が弱ってしまうので、お客様の本質の理解力と仮説を立てられる力を大切にしていきたいとのことでした。

そんな発言が出るのは、オイシックスさんの文化だからこそなんですよね。

MAを導入して成果を出すために必要なのは、社内文化

Oisixさんの今後のサービス

オイシックスさんにも企業都合で売上を求めていた時期がありました。ですが、売上を第一に考えた企業主義の組織では、どんどん疲弊していくばかりだったそうです。

この反省から「お客様満足度向上委員会」(略して「おきゃまん」:なんだかカワイイ)を設立し、徹底的にお客様の満足度を上げたことによって、売上を回復し、今に至ります。

なお、この「おきゃまん」の言うことは絶対で、目標ポイントを作ってチームごとに競っているようです。委員長は社長なので、全社で顧客主義を実践しているのですね。

ちなみに新入社員の研修の一環として、上司と一緒にお客様に直接会いに行くというカリキュラムが。定量的なデータ以外にも、ヒアリングで得られる貴重な定性的なデータも同様に重要視していて、やはり生の声は大きいと再確認しました。

ECだと特に、お客様に会いに行くということはないのが通例でしょうが、そのような常識を覆し、お客様ひとりひとりに向き合っているその姿勢が突き抜けていますね。徹底している・・・!

オイシックスさんは、組織としてファクトベース・データドリブンの文化ができあがっているので、停滞しにくいという特徴があります。今ではウイークリーではなく、デイリーでキャンペーンを改善しているとのこと。ただ、社員旅行は難しいね、とのことでした(笑)

今後もサービスを拡大させ、あと3年で今の倍の売上を目指すとのことなので、今後のオイシックスさんも目が離せませんね!

まとめ

  • マーケティング・オートメーション(MA)は、マーケティングの下地ができてから。
  • MAは、コストダウンの観点から導入を検討しよう。
  • MAを導入しても直接的な効果は見えにくいので、LTVで判断しよう。
  • MAを継続的に活用するなら、「事実に基づいた考え方」「データを元にアクションを起こす」という習慣をつけよう。
  • お客様の本質の理解力と仮説を立てられる力をつけよう。

次回は大阪で開催されるようです

まだ詳細は決まっていませんが、次回は関西方面で開催されるようです。

興味のある方は、CX マーケティング研究会 2016 をチェックしておいてくださいね。

参考:CXマーケティング研究会2016 | Doorkeeper

Kindle は、ボリュームが大きいのに手頃な価格ですが、BtoBの本は、MAの情報は薄いですが、BtoBに必要なノウハウが満載です。

ウェブの心理戦略家。WordPressの勉強会(WordBench新潟・長岡藩)も主催。顧客の心理と分析を裏付けるデータを元に、心理学に基づいたライティングとWordPressでのサイト構築が得意。新潟県長岡市在住。2013年4月には新潟県で初のウェブ解析士マスターになり、同年6月よりコスギスとして活動。夫と子ども2人をこよなく愛す。おやつはプリン。

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