はい、ごめんください。Web解析 Advent Calendar 2014 主催の小杉です。
10日目の記事を後から埋めるという暴挙をお許し下さい・・・orz
今日は Google アナリティクス(以下 GA)について、よく耳にしたりよくアドバイスすることも多いポイントを、年末らしくランキング形式でお届けいたします。
普段からGAを使っている人には、そんなの当然でしょーというものばかりかと。これからGAを使ってみる、入れてあるけど全然見てない、という人を対象にした記事です。
それでは早速行ってみましょう!
第5位 ユニバーサルアナリティクスに移行しよう!
いきなり横文字キタ!と思われたかもしれません。
ずっと前から使っていて、何もしてないという方だと、GAの画面で新バージョンへの移行を勧めるメッセージを見たことがあるかもしれません。アレです。
ですが、強制的に移行されている方もいるので、手動で移行しなきゃならないというのは、ほとんどなさそうですね(あり得なくはありません)。ということで5位。
ちょっと前は、まだ様子見していたほうがいいねと言われていたこともありましたが、2014年も年末の現在、もう移行しちゃっても大丈夫。
数年前からホームページを作ったという方は、強制移行されている場合も多いかもしれませんが、まずは下記の Web 担当者フォーラムのページにて、現状を確認してみてくださいね。
第4位 デバイスでモバイルの割合をチェックしよう!
「うちのホームページはスマホでも一応見れるけど、別に対応はしてないなあ」という方におすすめのポイントがこれ。
[ユーザー]→[モバイル]→[サマリー]から、確認できます。
上記は全然更新していない私の個人ブログですが、今年と去年のデバイスの割合を見てみると、やっぱりモバイルが少し増えてますね。(わかりやすい(?)ように、円グラフ表示にしています)
あなたのホームページでも確認してみてくださいね。場合によっては、数カ月前のデータと比べて、Mobile(=スマートフォン)での訪問が、Desktop(=パソコン)での訪問を超えている可能性がありますよ。
特に BtoC、つまり、個人を対象にしたホームページを持っている方は要チェックです。
「スマホ対応は別にいいかな〜」と思っていたら、現実を直視しましょう(笑)
そして、スマートフォンユーザーに対応するにはどうしたらいいのか、彼らの行動に思いを巡らせてみてくださいね。
スマートフォンと相性の良い、ソーシャルメディアも考慮する良い機会になると思います。
第3位 セグメントで新規とリピーターの違いを知ろう!
初心者の方はまず使ったことのない「セグメント」。これは、アクセス解析データを特定の条件で抽出して、表示することができる機能です。
画面上部にある「すべてのセッション」の下か隣に「+セグメント」というところがあるので開きましょう。
GAの画面はよく変わることがあるので、この画像のようになっていないこともあります。
セグメントに関する情報は、衣袋教授が説明されているWeb担のページを参考に。
参考:Googleアナリティクス使いこなしのカギはセグメントにあり! (第1回) | Googleアナリティクス セグメント100選 | Web担当者Forum
セグメントはすでにいくつか用意されていますが、その中でも気軽に試せるのは、「新規ユーザー」と「リピーター」ですね。
リピーターがどれくらいいるかという割合は、「行動」の項目から確認することができますが、それはあくまで割合にしか過ぎません。見ておきたいのは、その行動の違い。結構あるんですよ。
例えば、新規ユーザーはスマートフォンで検索して訪問し、リピーターはパソコンでお気に入りから訪問することが多い、など。第4位でご紹介したデバイスの違いを見ると、一目瞭然かと思います。
このことから、「新規のお客様を対象としたホームページがリピーター向けになってしまっている可能性があり、スマホ対策が急務」という仮説が立ち、施策の提案ができます。
昔からあるホームページは、この状態をよく見かけます。要するに、最近のお客様にちゃんと対応できていないということなんですよね。
「スマホ対応はやらなきゃってわかってるんだけど…(優先度低いし、ホームページのアクセスはそこそこあるし、お金をかけるのもアレだから別にいいかな)」と、本音を濁す方がこのデータを見ると、心の中の優先度が一つだけ上がるかもしれません。
第2位 関係者を排除したビューをつくろう!
「とりあえずアクセス解析が無料なので入れました」という方が盲点になっているのが、関係者によるアクセスもカウントされているという点。
たとえば社長が自社のホームページを愛している場合、従業員のパソコンには自社のホームページをフロントページ(インターネットを開いた時に表示される最初の画面のこと。私は “ホームページ” という呼び名と分けて使っています)にしていることがよくあります。
従業員は、基本的に自社のホームページに用はない(従業員向けのお知らせなどがあれば別ですが)ので、お気に入りからヤフーに移動してインターネットを始めるということが、まれによくあります。
そうすると、自社のホームページのアクセス数は、従業員のアクセス分、水増しされます。
フロントページになっていないとしても、従業員がサービス料金などを細かく確認するときに自社のホームページを見ることは少なくないので、同じようにアクセス数は水増しされます。
この状態で「うちのホームページはちゃんとアクセスがあるぞ」と満足しているとしたら、例えるなら、店舗で作業している従業員を眺めて「今日もこれだけのお客様がいらっしゃった」と満足していることと同じです。
関係者を排除したビューを設定するのはこちらを参考に。ユニバーサルアナリティクスに対応していますね。
参考:Googleアナリティクスで動的IPでも自分のアクセスを除外する方法(ユニバーサルアナリティクス版) – ID NOTES[アイディーノーツ]
第1位 目標設定は必ず入れよう!
アクセス解析を何のために入れたのか、そもそも、ホームページの目的と目標が明確ではなく、手段の目的化となっているホームページがほとんどだという現実により、2位と大きく差をつけて堂々の第1位です。
目標設定ができていないと、アクセス数が月間10,000件あったとしても、それが良いことなのか改善すべきなのかの判断ができません。
「目標」は、GAでは「コンバージョン」もしくは「トランザクション」と呼ばれます。ここは素直にGAのヘルプをご紹介しておきましょう。
この説明じゃわかりにくい!という声が聞こえそうなので、わかりやすさで定評のあるnanapiもどうぞ。
参考:Googleアナリティクスで大切な「目標設定」の完全設定ガイド | nanapi [ナナピ](ただちょっと古いです)
アクセス数は多いほうが良いというのは、それが売上につながっているアクセスならの話。
たとえば、先程の例にあげた従業員のアクセス。これは売上にはつながりません。
また、2ちゃんねるでホームページを晒されて炎上して、冷やかしやクレームのために増えたアクセスが良いと言えるでしょうか?
ホームページからの売上を伸ばしたいと試算した場合、適正なアクセス数としては20,000件以上が必要かもしれません。
ホームページを構成しているシステムによっては、目標設定が難しい場合もあります。そんな時は、ぜひ解析しやすい環境に整えることを検討していただきたい。
今や、商品を買ってくれた人が自社のホームページでどういうものに興味を持って、どういう行動をしているのかを、統計的に判断することが可能な時代です。(ツールによって個人の行動を追うこともできます。ただし個人情報を取得するものではありません)
だからこそ、ホームページの目標設定をしっかり行なっておき、その目標を達成したユーザーでセグメントして、分析してみてください。
ホームページの問題点が、面白いほどボロボロ出てくるかと思います。
あなたが GA の見方がよくわからないということなら、GAIQ やウェブ解析士の資格を持っている人に聞いてみてください。
余談ですが、来年からのウェブ解析士は「GA をひと通り触れる」というのが初級からの条件となります。「アクセス解析でわからないことがあったら、ウェブ解析士に聞いてみよう!」というキャッチフレーズだと、わかりやすいですね〜(笑顔)
ということで、
- 目標設定は必ず入れよう!
- 関係者を排除したビューをつくろう!
- セグメントで新規とリピーターの違いを知ろう!
- デバイスでモバイルの割合をチェックしよう!
- ユニバーサルアナリティクスに移行しよう!
ぜひ、チェックしてみてください☆