ウェブ解析士取得の難易度が上がっているので対策FAQを挙げてみました

はい、ごめんください。新潟のウェブ解析士マスター、小杉です。

私は2013年からウェブ解析士マスターとして認定講座を主催しています。ついでに、ウェブ解析士協会の「ブランディング委員会」の中の「トリプルメディア分科会」のリーダーも務めています。要するに、協会に半身をツッコんでいる人間です。何か気になることがあったら、右下のフキダシからご相談ください。

ウェブ解析士の難易度は年々上がっている

さて、ウェブ解析士の難易度は年々上がっています。数年前の合格率は8割くらいだったのが、今は7割切ってるんじゃなかったかなと。最近、合格率は公表されてないので、具体的な数字はわかりませんが……

これは、テキストが厚くなったこと以上に、裾野が広がったことが一番の理由だと思います。法人会員が増えたことで、今までウェブに携わっていなかった方も受けるようになり、結果的に合格率が下がったのだと推測できます。

また、今までは実務経験のある人が力試しに受けていたことも少なくなく、そんな方は勉強しなくても受かるようなレベルでした。過去には文言の意味を問うような問題もありましたが、昨今は応用的な問題が出題されるようになったことも合格率を下げた一因でしょう。テキストを読んで覚えるだけでは合格できません。「初級ウェブ解析士」が「ウェブ解析士」になったくらいですから。

それでもウェブ解析士を「取らなきゃならない」なら

ここからは、半ば強制的にウェブ解析士の資格を取らなければならないという状況の方を想定したFAQです。

Q. どうすれば合格できますか?

テキストを3回読み込んでください

1回目は〈発展〉部分の青いところを除いた、緑の箇所を最初からさらっと通読しましょう。わからない単語が出てきたら付箋にメモしておくなどして、あとで調べましょう。後半に解説されていることもあるので、一度すべて読むことが大切です。

2回目はマーカーを引きながら、じっくり通読しましょう。〈発展〉の部分は直接試験に関わりませんが、選択肢として用語は出てきますので、2回目の通読で読んでおくことをオススメします。付箋をつけた用語はテキストだけでわからなければ、Google 先生に聞いてみると理解が深まります。講座に参加して質問するのもオススメです。覚えるのではなく、理解することを大切にしてください。

そして3回目の通読で、どうしても覚えられないところに付箋をメモ付きでつけておき、すぐにわかるようにしておきましょう。これは10枚以内にしておくと、試験中に参照しやすいです。そのうえで、問題集などもやってみてください。

学習時間と合格率は比例します。どうしても合格したかったら、勉強するしかありません。合格後の認定レポートはよっぽどでなければ不合格にはならないので、まずは試験の合格を目指しましょう。

Q. 講座って受けたほうがいいですか?

迷っているなら、受けたほうが良いです。

合格だけを目的にしないなら、オフラインの講座に参加することをオススメします。誰を選んだら良いのか迷ったら、どの講師を選んでも間違いないと思いますので、定員を確認してみてください。

じっくり教えてほしいなら少人数(5名〜10名)の講座、ひととおり理解を深めておきたいなら15名以上の講座がオススメです。「読んでもよくわからなかった」「計算方法がわからない」などの疑問をあらかじめまとめておき、講師にフォローしてもらいましょう。自信がない方は少人数制の講座がオススメです。

約1日かけてモリモリ学習することになるので交流の余裕はないかもしれませんが、お昼休みを挟むので受講生同士のつながりもできますし、講師であるウェブ解析士マスターは色々なネタを持っているので、ぜひ何でも聞いてみてください。みんな気さくで楽しい先生ですよ。

Q. ウェブ解析士の費用って高くないですか?

ウェブ解析士の資格が高いと思ったら、GAIQ がオススメです。Google 公認の資格です。また、認定資格ではないですが、Google がデジタルマーケティングの動画教材を始めたので、そちらもオススメです。これらは無料で受けられます。

ウェブ解析士の場合、税抜きで

  • 受講料:10,000円
  • 受験料:11,000円
  • 認定料:5,000円
  • テキスト:4,000円
  • 問題集:2,500円

と、3万円以上かかるのですよね。ここに年会費が6,000円入ってくると、トータル4万円くらいになります。これはひとり暮らしの1ヶ月の食費より高い(個人差あり)ので、確かに高いと感じるのも理解できます。

ただ、あのボリュームなら十分安いと断言します。知識を活かして Google アナリティクスを30回くらい解析すれば元を取れます。年会費の3分の2は最新版のテキストとして返って来ますし。

逆に「安いから受けました」という理由でウェブ解析士を名乗っているのもどうかと思うのですが、いかがでしょうか。

Q. ウェブ解析士の資格で食っていけますか?

知らんがな/(^o^)\

私はウェブ解析士マスターまで取得した結果、コスギスとして起業してウェブ解析士の認定講座や試験を主催していますが、これだけで食べていけるほどのリターンはありません。オフレコの私はぶっちゃけすぎだと一部で有名なので、実際どうなの?と思われたらこっそりお声がけください。

ですが、ウェブ解析士を取得したことで得られた縁からお仕事の話をいただいているのは間違いなく、やはり自分がどうやって仕事をしていきたいかに向き合わない限り、どんな資格を持ったとしても難しいと思います。

そもそも、ウェブ解析ってサブスキルなので、衣袋教授の講座で Google アナリティクスを使い倒せるようになったり、小川卓さんの提案型ウェブアナリスト育成講座などでアナリストになるなどしない限り、なんとなくのジェネラリストでしかありません。

ウェブ解析士の資格だけで食ってますという方がいらっしゃったら、むしろ私が知りたいくらいです。この資格を取ると起業してしまうという話はよく聞くんですけどね。

Q. ウェブ解析士って名乗ってるほうが怪しくないですか?

能力に個人差があるのは事実です。

上級ウェブ解析士を取得しているのに的外れのコメントを言ってきたり、よくわからないレポートを出しているということも、実際に耳にします。ウェブ解析士の資格を持っていても解析の実務をやっているとは言い難いので、安易に信用できるものではありません。

そういう意味では、ウェブ解析士マスターは他の複数のマスターからの容赦ない添削という洗礼を受けており、すべてのレポートを一発で合格する割合はかなり低い(噂では3割くらい)ので、信頼できるとは思います。2013年の夏以降、厳しくなったという話も聞いたことがありますが……

そこで、実務実績があるかどうかを判断できるのが、ウェブ解析士協会公式サイトのウェブ解析士名簿です。

ここに公開されているウェブ解析士なら、信頼できると判断しても良いでしょう。何か気になることがあれば、協会に直訴することもできます。過去に資格を剥奪された方がいたこともあるので、実は結構シビアです。

Q. ウェブ解析士の合格ラインってどれくらいですか?

合格ラインは非公開です。

1章から8章の内容がそれぞれ出題されます。7章はまるっと試験範囲には入っていないのですが、関連問題は出るんじゃないでしょうか……実際の画面を見たことがないので、なんとも言えません。

各章ごとに合格・不合格は出ますが、全体で8割取れれば合格できるんじゃないでしょうか。言えるのはここまでです。消されたらスミマセン。

Q. ウェブ解析士の認定レポートってどう書けば?

書き方にそってつくれば大丈夫です。

たいていの場合、試験担当の主催者から案内があるはずですが、実はレポートの書き方はウェブ解析士協会のサイトにすべて掲載されています。ツールトレーニング分科会リーダーの佐々木さんが丁寧に解説してくださっています。

ただ、コメントの部分はご自身で考えてください。

データは取得範囲に気をつければ簡単に抽出できますし、そもそも実務では Google アナリティクスの画面を見ながら話すこともあります。だからこそユーザー像の仮設を立てて、その背景から仮説検証・原因分析・対策立案を行うことが求められます。

ウェブ解析士の認定レポートの段階ではウェブ解析士協会の背景をほとんど共有できていないので、ご自身をユーザー像と想定して、データを解析していけば大丈夫です。

Q. ウェブ解析士の試験ってどこで受けられるんですか?

過去には講座後に紙で受験する方法もありましたが、今ではすべてオンライン試験です。インターネット回線の安定しているところなら、在宅でも受けられます。

企業研修の場合と、個人受験の場合とで変わってきますが、個人で受ける場合はウェブ解析士協会の公式サイトから申し込んでください。

試験に申し込んで振込を済ませると、主催者から受験票が送られてきます。オンラインのパソコンで所定のURLにアクセスし、受験票に記載されているIDとパスワードでログインして受験します。このときのIDは会員番号ではなく、単純に受験用のIDです。再試験の場合、このIDが変わります。なお、受験可能期間しかログインできません。

(2019年4月30日現在の受験方法として)ウェブ解析士の認定試験とは異なりますが、画面そのものは AXISM(受験システム)の体験版から確認できます。

「実施する」という青いボタンをクリックすると、説明が始まります。新しく開いた画面で「操作説明」ボタンを押すと、画面の説明が表示されます。また、「開始」というボタンを押すと、試験が開始されます。この「開始」ボタンを押すまでは、何度でも説明を確認できます。

あくまでデモなので実際に「開始」してみると良いですよ。

Q. ウェブ解析士のメリットとデメリットってなんですか?

メリットは知識を得られて仲間もできること、デメリットは知識があると判断されて期待値が上がることでしょうか。

どちらにしても、ただ資格を取得しただけではメリットもデメリットもありません。いや、取得費用がかかった分の金銭的デメリットはあるかもしれません。

ちなみに、ウェブ解析士マスターまで取得した私は、2日間の上級講座や6日間のマスター講座を東京で受けたので、その宿泊交通費とレポートの再提出費用など諸々合わせると65万円くらい使っていることになりますが、それ以上のリターンがあるのでメリットだらけです。

どうせ取得するなら、資格を活かしてどうしたいか。そこに尽きますね。

Q. ウェブ解析士の試験、落ちたんですけど……

おつかれさまでした。再試験は認定料を除いて11,000円+税で受けることができます。再度申し込みが必要です。

ウェブ解析士のカリキュラムは時代に合わせて毎年更新されているので、年内(12月まで)に再度挑戦することをオススメします。

ちなみに、同じ問題が出題されるとは限りません。100問以上登録されている中から、60問がランダムで抽出されて出題されます。ですから、計算問題も多かったり少なかったりすることがあるのです。とはいえ、6問〜8問くらいは計算問題が入ってくるかなと。

公式テキストの内容がちんぷんかんぷんな状態では、正直合格は難しいでしょう。講座などに参加して、じっくり理解を深めてください。

Q. 公式テキストの中古ってあるんですか?

ありますが、最新版を探しましょう。

公式テキストや問題集はメルカリなどで売っていることもありますし、社内で受験した方が持っていることもあります。定価が4,000円+税なので、安く手に入れられたらいいですよね。

ただ、購入する時は公式テキストのバージョンを確認してください。2019年の試験を2017年版のテキストで受けようと思っても、内容がだいぶ変わっています。毎年3割くらい変わっていると言われていますし、応用問題も出題されますし、何より、古い知識をそのまま取り込むことがおすすめできません。

とはいえ、前年度のテキストならまだ使える部分は多いですから、初めてウェブ解析士の資格に触れる方は、安く手に入れてみるのも良いと思います。

個人的には、2019年版最高だなって思っていますけれども。

Q. ウェブ解析士って退会できるんですか?

これから試験を受けようと思っている方向けにこの手の質問に答えるのもアレですが、よく聞かれるので挙げておきます。結論から言うと、サクッと退会できます。

まず、ウェブ解析士の資格を取得した段階で、すでにウェブ解析士協会の会員です。個人で受けたなら正会員、企業研修などで一気に取得しているなら法人会員です。法人会員に所属している人を法人子会員とも呼んだりします。

転職などで法人会員ではなくなった場合、正会員として年会費が発生します。このタイミングでウェブ解析士の資格維持を辞めたいと思うことが多いでしょう。年会費が発生するタイミングは例年11月頃なので、それまでにウェブ解析士の専用ページにログインし、退会フォームから理由を書き添えて注意事項に了承し、送信すればOKです。

退会するなら、意志をキッチリ示しましょう。そうやってキッパリ別れるほうがお互いのためです。個人的には、取得する際の大変さや期待感をすっかり忘れてしまうのはとても寂しいことですが、諸行無常と言いますからね。

Q. 資格を取得したあと、どうすればいいですか?

ウェブ解析士向けのセミナーやイベントに参加するといいですよ

ご自身の興味のある分野を深めたり、他のウェブ解析士の方と交流したりすることで、次の道が見えてくるのではないでしょうか。オンラインで参加できたり、無料で参加できたりするものもありますが、やはり気になったセミナーやイベントには実際に行ってみることをオススメします。

そうやって行動しているウェブ解析士は、必ず成長します。

もちろん、セミナージプシーになれということではありません。そのようなセミナーやイベントなどに参加して交流を深めていけば、今度は登壇したりイベントを主催したりする側にもなれる可能性が十分にあります。ぜひこのコミュニティを活かしてください。

これからも難易度は上がっていく

よく聞かれるギモンを中心に回答してみましたが、もし他に聞きたいことなどありましたら、お気軽にご質問ください。

ウェブ解析士の資格は、「初級」が取れた頃から質の向上に切り替えた印象がありますから、今の試験はそれほど簡単に受かるものではありません。また、資格を持っているからデキるとも限りません。所詮民間資格ですし、合格するための抜け道は結構あります。

だからこそウェブ解析士を名乗る人が失望されないようにし、ウェブ解析士の社会的地位を高めるためには、難易度はますます上がっていくでしょう。費用が高額になる可能性も十分あります。

ただ、ウェブ解析士協会とフリーランスの中立的なポジショントークとしては、資格取得のプロセスで学べることは、自分の教養を深める選択肢を増やすことだと考えています。

私が初めてウェブ解析を知ったときは計算問題や論理的思考に相当悩まされましたが、顧客中心主義の考え方が気に入ってミクロ分析にハマり、コンセプトダイアグラムにハマり、コミュニケーション心理学の資格(交流分析士)まで取得したうえ、人の持っている強みがわかるストレングス・ファインダーのコーチ認定まで受けようとしているところです。

このような選択ができたのは独りでもくもく解析をしていたからではなく、ウェブ解析士協会の活動に携わったことで、代表理事の江尻さんを筆頭に、たくさんの素晴らしい方とたくさんの話をしたからです。

でも「小杉さんは心理学をやったほうがいいよ」なんてアドバイスをする人は誰もいませんでした。自分たちが得意な分野や深めている分野、時にはプライベートな話も聴きながら刺激を受けて、「これは絶対おもしろいわー!」という方向に進んでいるだけです。WordPress のコミュニティも大好きなので、やっぱりビジネスは人と人とのコミュニケーションだなあと思うのです(こう考えた結果、コミュニケーション心理学にハマった)。

だからこそ私は、ウェブ解析士の資格を取得したいんだけど……とモヤモヤ悩んでいる方のメンターになりたいと思っています。私でなくてもコミュニティに参加して、誰かに話をたっぷり聞いてもらったらいいんです。答えは自分自身が持っていますから、それを吐き出して整理すれば、きっと次に進めますよ。

陰ながら、応援しています。

どこかのイベントに参加する機会があったら、ぜひお声がけください。

この記事を書いた人

小杉 聖

1978年、新潟県南魚沼市生まれ、長岡市在住。旦那と息子と娘ラブな同居嫁。
“ビジネスは人と人とのコミュニケーション”をミッションに、WordPressを活用したウェブ制作を行なっており、無料勉強会も毎月開催しています。
ウェブ解析による改善提案も行なっているものの、心理学に基づいたコミュニケーション分析により、手段よりもヒトのパフォーマンスアップに注力しています。長所を伸ばすコーチングのご相談はお気軽に。
- WordCamp Niigata 2019 実行委員長
- ウェブ解析士マスター(ウェブ解析士アワードにて4年連続受賞)
- 米国ギャラップ社認定ストレングスコーチ
- 交流分析士(コミュニケーション心理学の理論)