はい、ごめんください。
最近は教育関係に興味が湧いてきて、子ども向けのマーケティング塾をやりたくてやりたくてふるえているコスギです。
先日、仲間に誘われて秘密のファシリテーション合宿に参加してきたので、その振り返りを含めたアウトプットです。色々と公開しちゃってますが、濃すぎて全部網羅できてない……。
合宿に参加したキッカケ
「ファシリテーション」という言葉を知ったのは、ウェブ解析士の資格を取ってから。組織を動かすために必要なスキルだという認識で、コンサルやセミナーで独学のファシリテーションをおこなっていました。
私の場合、自分が変われば(=がんばれば)相手を動かせると信じていて、次はこうしてみよう、ああしてみようと考えたものの、それが空回りし続けたことで、組織を動かすことに限界を感じてしまったのですよね。
そんな折、仲間に誘われたのが今回の合宿。
「ファシリテーション部」「秘密」という2つの言葉に強く惹かれて、そのタイトルだけで参加してきました。日常的にファシリテーションをおこなっているプロに話が聞けること、秘密と言えるほどの世離れ感がありそうなこと、この2つを期待して。
事前に聞いていた内容は「1日目に Move Camp をやって、2日目に分科会に参加できる」というもの。
Move Camp の一番大事なところは下記。
The Sounds Like A Movement Workshop is a private 2-Day experience that helps you and your team increase your impact by understanding the methods movements use to spread ideas.
あなたがあなたのチームを作るためにどのような考え方でどのように行動すればいいかをプランニングするプログラムです。
…………何をするのか、わかります?(笑)
わかったようなわからないような……だけど、とてもファシリテーションの合宿っぽい!なんて、直感だけで参加を決断。主催者や参加者に興味があったので、なんとかなるだろうと思っていたんですけどね。
当日、私を誘ってくれた仲間は来れなくなってしまったので、全員初対面かつ参加者の半数以上が学校の先生、というなかなか珍しい2日間となりました。
Move Camp の前に
Move は行動。Camp はみんなで集まって何かをすること。自分以外の誰かと、自分の行動を振り返ろう、そして自分の行動につなげよう、というタイトルなんだなと理解しました。
最初に参加者同士でパートナーと組み、Move Camp を終えるまで一緒に活動します。私はラフティング世界チャンピオン(!)が相方に。
来年(2017年)、徳島でラフティングの世界選手権があって、日本初のこの大会に地元の高校生たちが挑戦しようとがんばっていて、アスリートである彼女もそれをサポートしているとのこと。
ラフティングに人生を捧げている彼女は、チームビルディングの重要性を感じて今回の合宿に参加しているそう。ラフティングは、レガッタのようなリーダーがいるのではなく、チーム個人が自立して、かつ、ひとつにならないと急流を乗り越えられない競技。
うまく言語化できないことにもどかしさを感じているところもあったけれど、落とし込んだらもう悩まないという潔さに力をもらいました。アスリートすごい。
そんな彼女と組んで参加した Move Camp を私なりに言い換えると、
……と、なりました。
具体的には、目的、顧客の現状と未来、自分の基本姿勢、そして約束。これらをまとめて「マニフェスト」というカタチに落とし込みます。マーケティングのビジネスフレームワークに似ていますが、それとはちょっと違っていて、自分がどうありたいかを土台として踏み固めたうえで、行動を考えていくという印象を受けました。
Move Camp のプログラム
テーマは、Discover と Define 。言葉を探求しながら定義していくのは、とても楽しいことでした。
しばらくずっと「言語化が私の課題だっ!」と思っていたのですが、私にとっては「思考の言語化を探求したくてしたくてたまらないっ!」という状態だったのがよくわかりました。課題なんて疲れそうな言葉より、こっちのほうがずっと楽しい。
そんな Move Camp のプログラムは、こんな内容。体験しないと「わかったつもり」にしかならないし、主催のアキラさんからは公開許可を得ているので、目次を全公開。
- はじめに
- その1:あなたの目的を明確にする
- その2:自分のストーリーを語る
- その3:自分の「基本姿勢」に確信を持つ
- その4:自分の原則を選択する
- その5:自分のパーソナリティーを理解する
- その6:自分の「約束」を作る
- その7:「マニフェスト」をつくろう
- その8:自分のアクション・プランを作る
「はじめに」で伝えられた、「Branding(ブランディング)から Belonging(ビロンギング)へ」はオモシロイ考え方だなと。
私の中ではブランディング=共感を生むことだと認識しているのですが、「共感が生まれるように裏方に徹する」としたほうが考えやすいかも。こうなるともはや、共通認識のためには別の言葉を使ったほうがいいかもしれない。それが「ビロンギング」。共感が生まれたことによって、コミュニティが生まれる。囲うのではなく、囲われる。縁ができて円となる。そんなイメージ。
その2は、物語を作ろうという話。
ストーリー戦略は色々なところで言われていて、モノよりコトを売ろうというのはその一端でもあるわけです。私は、違和感を感じることがあっても悩むことはしないので、いわゆる「平凡だけど幸せな暮らし」をしています。大きなネガティブがないので、物語で自分を売るというのが苦手でした。
そんな私でも腑に落ちたのが「主人公のガイドになろう」という考え方。主人公は誰で、ガイド(自分)のはたらきかけによって主人公がどう変化するのかを示した、5つのステップ。ガイドが「変人」なのはきっと、「普通」や「常識」には染まらずに、自分の生き方に自信を持っていて、ちょっと面白いからでしょう。
その3の基本姿勢は、スポーツで言えば「型」。
私は小学生時代に剣道をかじっていましたが、そんきょの姿勢ができないとはじまりません。主人は弓道をしていたので、腰は動かさないというのが鉄則のようです(それで町内のソフトボール練習でスイングするときに変なポーズになっていたという笑い話が)。
崩れないためには自分自身の「型」、つまりスタンスに胸を張ろうということですね。つくろうでもなく、振り返ろうでもなく、「確信を持つ」って考え方、いいな。
その4は、自分が大事にしていること。
多様性にあふれている世の中で、思い込みややりたくないこと、我慢していることや本当は苦手なこと、色々ありますよね。そういうのはまず置いておき、やりたいこと、やってて楽しいこと、せずにはいられないことを明確にしようということですね。
考えるだけでワクワクしてくることは、大切にしているがゆえに、信じていること。どんな時でもその信条を思い出せば、自分が生きる力になること。内発的な衝動を、自分の信条に落としこむまでが、ちょっと難しかったかな。
その5は、自分はどんな人間なのかという話。
このパーソナリティーに関しては、ストレングスファインダーをやった人なら、資質を強みに転換し、理解できているかもしれません。ただ、願望が少なからず入るんですよね……少なくとも私は。だけど「こうでありたい」という願望は「自分が大切にしたいもの」なので、どのみち自分の嫌な面と向き合わなくてはならないわけですよ。
パーソナリティーに向き合いたい人は、ストレングスファインダーがオススメです。
もうひとつ、参加者のヒロさんがシェアしていたVIA Characterもオススメです。日本語が時々おかしいですが、無料ですし。ただ、設問ではチームリーダーとしての自分を求められるので、その時は「自分というチーム」のリーダーと捉えると良いかもしれません。
参考:Character Strengths, Character Building Experts: VIA Character
その6は、自分をとりまく社会へ発信するメッセージ。
決してキャッチコピーではありません。明確さや信頼性、公平さや思いやり、つながりなどのガイドラインに鑑みて、「タグライン」をつくるものです。やりたいことがガイドラインに沿っていれば問題ないと言えるでしょう。
今までの内容を一度言葉にしてみて、ガイドラインに沿った形にコネコネしてあげるといい感じ。もちろん、基本姿勢はそのままで。「かくあるべき」じゃなくていい。
その7が、今までの総まとめ。最初は穴埋めにしかならなかったけれど、だんだんと整合性が取れてくるので、何度も振り返ることになりました。これは後述するとして。
実際には8まで深めきれず、あとは自分たちに託された感があったので、まずは7で作ったマニフェストを完成させることに。
次のアクションとしてやりたいことはあったけれど、合宿からしばらくの間、それは本当に自分がやりたいことなのか、単純に触発されているだけなのか・・・こうやってブログとしてまとめている今(10日も経ってる!)、やっと整理がつきました。
自分の取り組み方と、マニフェスト
私は、ホームページを作ったり改善したりする「コスギス」とは別に、「Qion(キオン)」という屋号も持っています。最初はカードを使った占いとして裏の顔としてやっていましたが、このところ、だいぶ変わってきました。
占いというと四柱推命とかタロットカードとかを使って、未来を見てアドバイスをする、という印象が強いですよね。地獄に落ちるわよ!とかね。運勢を知るとかね。
私のはちょっと違っていて、行なっているのは現状の整理、示すのは常識を超えた可能性、どのような状況でも選択するのは相手、そして、人間として社会生活をするために落としこむ手助けをする、ということをしています。
まるでビジネスコンサルの個人版みたいなコレを、占い師と呼ぶには違和感がありまして。人生の分岐点を見える化する仕事って、なんて言うんでしょうね?
Move Camp でもコスギスとしての自分/キオンとしての自分をそれぞれ考えていたら、途中からどんどん考えにくくなってきて、代わりに強くなったものは「コスギスもキオンも、結局同じことをやっているんだ」という確信。
目に見えるものから、ビジネスとしての価値を拡げるのがコスギス。
目に見えないものから、人間としての価値を拡げるのがキオン。
私はもっと器用な人間だと思っていたけれど、こうやってシンプルに考えるほうが好きなようです。
だって、ひとりの人間だもの。
できたマニフェスト
書くたびに変化していくのですが、結果的にこうなりました。太字の部分が今回埋めたところです。
私が存在する理由は「人生を主体的に楽しむため」です。
私がサービスを提供する相手は「何らかの組織や団体に属する個人(こどもからおとなまで)」であり、
彼らはときに「自分や相手をうまくコントロールできない」と悩んでおり、
それにより「相手のせいにしたり我慢したり迷っていたりする」と感じています。
しかし「思い込みに気づいて向き合い、開放できる」としたらどうでしょう。
「選択を他者に委ねて、愚痴を言い合ったり我慢している」のではなく、
(代わりに)「可能性という選択肢を自ら作り出し、目的と目標を持って選び」、
「自分の人生を自分でコントロールできるようになります」。
私が他と異なっているのは「本質的な問題に光をあてられる」からです。
私は「好奇心を持って、自分が楽しく、戦わない選択を」します。
私は「一番深いホンネを受け取れば、誰とでも仲良くなれる」と信じています。
そしてそれをするとき、私は「晴れた空のような世界観を拡げること」を約束します。
人生を積極的に楽しむためには、好奇心を持って自分が楽しいと思える平和な選択をしたらいいんじゃないかというのが私の基本姿勢。英語は得意ではないけれど、Be curious, be joyful, be friendly. と言えそう。
そんなスタンスで私が提供(約束)できるのは、将来性(価値)のある可能性を拡げること。私に関わることで選択肢は目の前にあるだけじゃないと腑に落ちて、気持ちの良い青空のような世界を感じてくれたらとてもうれしい。
その可能性をどれくらい拡げられるかはとても柔軟で、相手が自覚している選択肢が狭くても、潜在的な選択肢は無限にあるということを信じているので、そこの掘り起こしということになります。
あとはそれらの可能性を「楽しい未来を実現するために」選び、具体的にどうやって実現するかを一緒に考え、必要に応じてタスクまで落としこむこともできます。
もしかしたらまた少し変わるかもしれないけれど、今のコスギのマニフェストは、上記のようになりました。
2日目・AKIRAタイムとレバレッジメモ
1日目のボリューミーな内容から一転、2日目は4つのグループに分かれての座談会。
前日に「先生の学校」があったために、教員向けの内容が多かった印象なので、ファシリテーションを学びたかった私は上記のビラに誘われてAKIRAタイムグループへ。キン肉マンには髪生えてなかったと思うよたぶん。
調べればわかるという内容で、本を読めばわかるんだろうなあ……と思いつつも、どんな場になるのかに興味をそそられて参加してきました。
結論から言うと、参加して本当に良かった。ポケモンGOの話からはじまり、色々なものを網羅して、最後に網羅しきれなかった項目を聴くという、非常に没頭できた時間でした。コレがプロのファシリテーションか!的な。いや片鱗かもしれないけども。
お昼を食べながら、他のグループと内容をシェアしていたのですが、とてもハイになっていた私は正直、何をしゃべっていたのかほとんど覚えてないんです。ただ、「嫌い」って言葉を使ってしまった罪悪感(ホントすみません……)と、とても同じニオイのする変人さんのヒロさんと、言葉の共通認識の考え方が面白かったことだけは覚えています。
認識を合わせるとき、自分の中ですり合わせるというよりは、このへん(お互いの目の前にボールが浮かんでるような感じで)に共通認識をつくっていくって考え方だと理解したのですが、合ってます?
合っているというか、なるほどー!!と、その考え方が好きになりました。良い関係性をつくるためには、良い空気感が必要ですし、その真ん中に共通認識を作れれば、とてもいいなって。
最後のマニフェストのシェアタイムまでいられなかったのですが、合宿まるっと、琴線に触れたメモをシェア。
全体を振り返ったまとめ
「ファシリテーション」を知った合宿から穏やかに続く高揚感は、私がウェブ解析士という資格で「マーケティング」を知った時の高揚感と似ていて。
合宿に参加してからずっと、(いわゆるリーダーやマネージャーではなく)ファシリテーターになりたいという思いが強くなって、合宿が影響してるんじゃないか、アキラさんに憧れを持ってるんじゃないか、組織を動かせなかった反動なんじゃないか、熱しやすい性質が出ているんじゃないかと自問自答していましたが、「人生がまた変わりました」と言って帰ってきたのは、そういうことなんだろう。
私が依存を避けながらしようとしていたのはファシリテーションっぽいマネジメントという中途半端なものでしたが、今回の合宿で、一貫したファシリテーターになれば良いのだと気づけたことは、まさに人生が変わった体験でした。
ヒエラルキーが悪で、ネットワークが善というわけではないので、あくまでも私が好きなのはファシリテーションであるということ。効率的ではないけれど、そういうものだと思えばとても楽になりました。
この記事もやっと終盤。やっと告知できる!
新潟ファシリテーション部をつくります
ということで、
- ファシリテーションそのものに興味がある方
- 旗振りをするリーダー的な役割は苦手だけど、自分がコミュニティを作れたら超ワクワクする!という方
- これから役に立つスキルに興味があるという方
かつ、Facebook をやってる新潟県在住の方。(東京と大阪にはあるよ!でっかいのが!)
\新潟ファシリテーション部をつくります!/
・・・と言っても、それほど大仰なことをするつもりはありません。ファシリテーションに関しては、私も素人です。
もしプロと一緒に学びたいということでしたら、日本ファシリテーション協会の新潟サロンに参加してみることをお勧めします。
参考:FAJ:特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会 – 新潟サロン紹介
Facebook:日本ファシリテーション協会 新潟サロンFanii
新潟ファシ部としてやりたいことは、月一のゆるい勉強会。その勉強会を進めていくうえで、これ、みんなを巻き込んだワークショップでやったらオモシロイんじゃない?というものをイベントとしてできたらいいな、くらいです。
- 毎月不定期の平日・お昼休みの30〜50分
- 15分間の読書タイム(課題図書を決めて読む)
- 気づきをその場でシェア
インプット(ストック)とアウトプット(フロー)を意識しています。
スタンスは、同じクラスの同級生が集まった部活動。年齢関係なく、いつでも友だちになり得る仲間。
更に、オンラインでも参加できることを想定しています。skype とか zoom.us とか appear.in とか messenger とか、なんでも良いんですが、みんなが使いやすいものを使って。そうすれば最低限、本とスマホがあれば参加できますしね。
参加費は、ご自身で購入してもらう書籍費くらい。もちろん中古でも、電子書籍でも可。オンラインだから会場費も不要です。(もし集まりたいということなら、500円でうちのサロン、「ルーツ」においでませ)
このやり方がスムーズで面白いようなら、頻度を上げてもいいかなと。
もし入りたい!という方は、Facebook でご一報ください。(そもそもグループが Facebook なので、やっていないと入れません)
というわけで、今課題図書として考えているのは以下の2冊です。難しそうな題名だからこそ、みんなで読んでまんまるな共通認識をつくっていきたいです(/・ω・)/